“補償なし”はお買い得?「Cランク」で移籍したFA戦士(2)阪神で復活したサウスポー
プロ野球のストーブリーグで大きな話題となるのが、フリーエージェント(FA)戦線だ。FA権を行使した選手は、所属球団内の年俸順でランク付け。日本人選手上位3人がAランク、4~10位までがBランク、それ以下はCランクと位置付けられる。移籍時に金銭や人的補償が伴うA・Bランクの選手に対し、近年は補償なしで獲得可能なCランクの選手の需要が高まっている。今回は、CランクでFA移籍した選手を紹介したい。
高橋聡文
髙橋聡文は、FA移籍を機に輝きを取り戻した選手の1人だ。 高岡第一高から2001年ドラフト8巡目で中日ドラゴンズから指名を受け、プロ入り。高卒3年目の2004年に頭角を現すと、貴重な左のリリーフとしてブルペンを支えた。 特にセットアッパーを担った2010年には、63試合登板、35ホールドポイント(4勝31ホールド)、防御率1.61の好成績を残し、リーグ優勝に尽力した。 しかし、翌年以降は左肩の故障に悩まされ、登板機会も減少。2015年オフに国内FA権を行使すると、中継ぎ左腕不足に悩まされていた阪神タイガースが獲得に乗り出し、3年契約で合意した。 移籍初年度の2016年は開幕からフル回転した。6年ぶりとなる50試合登板を果たし、重要な場面でも数多く起用。翌2017年も61試合に登板し、26ホールドポイント(6勝20ホールド)、防御率1.70をマークした。 しかし、その後は再び左肩痛に苦しみ、2019年に現役引退を表明。阪神での在籍期間は4年と長くなかったが、復活を印象付ける活躍を見せた。
ベースボールチャンネル編集部