吉幾三が告発した「CAにクレームをつける自民党議員」。理解していなかった“飛行機遅延”の真実
長谷川議員ブログの内容は?
ブログ全体では、さすが国土交通委員会所属と思わせる専門用語を使った内容で訴えかけている。 まずは「航空政策および飛行機の遅延についての考え方を述べたいと思います」との前置きで、「航空会社の対応について、機内で発言をする際、三つの原則に従います」と続けている。発言の前提となる自身の考えを「一つ目は『正確な情報を伝えているか』、二つ目は『不都合な情報をしっかりと開示しているか』、三つ目は、『正しい見立ての情報発信であるか』の三点です」と述べている。 3つと書かれているものの、内容はほぼ変わるものでは無く、1つ目の「正確な情報を伝えているか」で3つ分の内容を説明しているように思う。
長谷川議員が掲げる「3つの原則」とは
「正確な情報」のところで、遅れの原因を管制の指示とアナウンスしたのに、機外を見ると搭載遅れであったから正確ではないと発言している。前述の通り、航空機の運航は、数多くの搭載物を確認し、間違いなく安全に出発させることにあり、たまたま窓から見た搭載の様子だけで遅れの原因になっている訳ではないことを理解されていない。 「不都合な情報の開示」では、「搭乗者名簿と搭乗者数が異なった状況」であるにもかかわらず、「出発準備に時間が生じている」だけのアナウンスでは不十分だと発言している。最近では、実際の搭乗者数が合わない場合はテロの可能性が考えられ、非常に怖い状況だと一般の乗客にも知られるようになった。これを丁寧に説明して、不安になった搭乗者が「降りる、降ろせ」と詰めかけたらどうするつもりなのだろう。あえて正確な情報を公開しない場合もあることを知ってほしい。 50分も遅延する可能性があるのに「10分」と案内したことが「正しい見立て」ではないと書かれている。搭乗者が降機する場合に搭載した機内預け入れ手荷物を降ろすのは絶対必要な作業である。ただ、それにかかる時間は非常に読みづらく、貨物ドアを開けてすぐに見つかる場合もあれば、大きな飛行機で貨物室の奥に搭載されたコンテナのさらに奥となると長い時間が掛かる場合もある。イレギュラーな作業に見込みを立てるのは非常に難しいことだと理解が必要だ。