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山田吉彦

山田吉彦

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海洋問題研究者/東海大学海洋学部海洋理工学科教授

報告

当初、白骨化しているとの情報が流れ、行方不明のKazu1乗船者と断定するには鑑定結果が待たれた。これからは、ご遺体の受け渡しが問題となる。 日本国政府は北方四島を日本の領土であるとする立場を堅持したい。ロシアのビザを取得し入国手続きを経て国後島に引き取りに行くことは難しい。日ロの支配地域の中間海域での引き渡しも考えられるが、現在の日ロ関係では難しいだろう。しかし、北方四島ビザ無し交流事業で培ってきた人脈を使い、現地対応として引き渡しを受ける可能性もある。 一番現実的なのは、サハリンまでご遺体を移動してもらい、同所まで日本から引き取りに行くきなことだろう。 いずれにしても交渉が必要であり、外務省の交渉力がためされる。 また、今後、さらに国後島にKazu1の乗船者が流れつく可能性もある。

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コメンテータープロフィール

山田吉彦

海洋問題研究者/東海大学海洋学部海洋理工学科教授

東海大学海洋学部教授。1962年千葉県出身。学習院大学経済学部卒後、金融機関を経て日本船舶振興会(現日本財団)に勤務。勤務の傍ら埼玉大学大学院博士課程修了。博士(経済学)。2009年東海大学教授。海難審判庁業務改善委員会委員、国土交通省海洋政策懇談会委員、東京都専門委員などを歴任。八重山自然大使。海洋コメンテータとして各種メディアで海洋問題を解説。著書、日本の国境(新潮新書)ほか多数。

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