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渡辺亮司

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米州住友商事ワシントン事務所 調査部長

報告

見解トランプ政権下、外交関係で重要となるのが各国首脳との相性(ケミストリー)。2016年大統領選後、ニューヨークのトランプタワーで安倍首相とトランプ次期大統領の会談を実現した日本政府の素早い行動はいまだにワシントンの識者の間で話題に上る。大統領選後、退任する現職大統領は影響力を失う「レームダック大統領」となる。だが、米政治では「同時に大統領は2人いない」といった伝統は尊重され、次期大統領が就任前に外国首脳と対面で会うことは避けられていた。16年の会談はその伝統を無視した行為であったが、その後の日米関係にとって重要な会合で、当地では高く評価する識者が大半の印象。当時、初めて政界入りしたトランプ氏にとって、国際舞台で経験豊富な安倍氏は頼りにできる存在となった。 だが、トランプ2.0は状況が異なる。トランプ氏はすでに4年間の経験があり、日本を含め他国の首脳を頼りにする必要性は低下するであろう。

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  • 安部かすみ

    ニューヨーク在住ジャーナリスト、編集者

    見解トランプ1期目の勝利が決まった2016年、世界のどの国のリーダーより先に当時の安倍首相がニューヨーク…続きを読む

コメンテータープロフィール

渡辺亮司

米州住友商事ワシントン事務所 調査部長

慶応義塾大学(総合政策学部)卒業。ハーバード大学ケネディ行政大学院(行政学修士)修了。同大学院卒業時にLucius N. Littauerフェロー賞受賞。松下電器産業(現パナソニック)CIS中近東アフリカ本部、日本貿易振興機構(JETRO)海外調査部、政治リスク調査会社ユーラシア・グループを経て、2013年より米州住友商事会社。2020年より同社ワシントン事務所調査部長。著書に『米国通商政策リスクと対米投資・貿易』(共著、文眞堂)。コメントは個人の見解であり、所属組織を代表するものではありません。

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