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白鳥浩

白鳥浩

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法政大学大学院教授/現代政治分析

報告

解説選挙戦はラストスパートに入った。 ラストサンデーの街頭演説は、曇り空から雨の中での演説となり、筆者も多くの聴衆の中で、雨に打たれながら候補者の演説を濡れながら聞いていた。 様々な政策成果を候補者に提示し、そして今後の都政を提起できるというのは現職候補の強みであり、そうした「選挙の定石」に小池氏の選挙は則っていた。こうした調査には他の候補者と一線を画す「小池劇場」の選挙展開がある。 それに対して新人候補者は、現職ではないので、多くの論点を提示してしまっては、攻撃の矛先が鈍ってしまう。その点では、新人からの後半に入っての新たな争点の提示は、かえって陣営の混乱を招いてしまう可能性がある。むしろ、批判を一点に集中させ「一点突破」を志向して、政策の論点を収れんさせたほうが良いのが、これも「選挙の定石」である。 新人が「一点突破」できるのか。それが今後の勝負だ。

コメンテータープロフィール

白鳥浩

法政大学大学院教授/現代政治分析

日本政治法律学会理事長。博士(政治学)。日本の政治、選挙、政策変容を中心に、それとの比較で海外の政治変容にも関心を持つ。東京、地方での講義、講演、出演依頼は可能な限り喜んで引き受けている。というのも多様な地域の大学での研究、講義経験や、政治家、ジャーナリスト、研究者、市民からの示唆は、自分の糧であり、その交流は喜びである。国内では静岡大学助教授、長崎県立大学専任講師、海外では英国オックスフォード大学ニッサン日本研究所、オックスフォード大学ペンブローク・カレッジ客員フェロー、ドイツ連邦共和国マンハイム大学客員教授、ノルウェー王国オスロ大学客員研究員等、学会では日本政治学会理事なども歴任した。

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