Yahoo!ニュース

佐々木成三

佐々木成三認証済み

認証済み

元刑事部捜査第一課・警部補/一般社団法人スクールポリス理事

報告

解説死体所見で判断が難しいのは溺死です。事件と自殺のいずれの場合も死因が同じであるため、現場の状況や事件発生前の被害者の行動を詳細に捜査し、事故の可能性を排除する必要があります。今回も、警察は慎重に証拠を集め、被害者を沈めたのが容疑者以外にいないことを立証し、逮捕に至ったと考えられます。 また、保険金に関しても、容疑者の借金状況や保険契約時の状況、事件前に容疑者が電話で保険の契約内容を確認していたこと、そして事件後の行動などから多くの不審点があり、殺人の動機として保険金目的であったことを綿密に裏付けたと考えられます。 さらに、被害者が鉄アレイと共に沈められていた状況について、容疑者が一緒に購入したと発言していますが、警察は鉄アレイの入手経路についても詳細に捜査し、その供述には大きな矛盾があること明らかにしたと思われます。 被害者のご冥福をお祈りします。

こちらの記事は掲載が終了しています

参考になった395

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 出口保行

    犯罪心理学者/東京未来大学こども心理学部教授

    解説この事件が保険金殺人であると仮定するならば、殺害は保険金を手に入れるための手段であって、最終目的では…続きを読む

コメンテータープロフィール

佐々木成三

元刑事部捜査第一課・警部補/一般社団法人スクールポリス理事

22年の警察人生のうち、埼玉県警察本部刑事部捜査第一課で10年間従事し、数々の重要事件捜査本部において被疑者の逮捕、取り調べ、捜査関係者からの情報収集、被害者対策、遺族担当に関わり、多くの経験があります。また、捜査一課においては、デジタルフォレンジック(デジタル証拠)を収集・ 解析するデジタル捜査班⻑として、パソコン、防犯カメラ、スマートフォンの解析を経験しており、サイバー犯罪捜査においても知識を有しています。

関連リンク(外部サイト)

佐々木成三の最近のコメント

  • 佐々木成三

    元刑事部捜査第一課・警部補/一般社団法人スクールポリス理事

    解説これまでに闇バイトに手を染め、逮捕されて実刑判決を受けた若者たちが、自分が長期間刑務所に入る未来を事…続きを読む

    こちらの記事は掲載が終了しています

  • 佐々木成三

    元刑事部捜査第一課・警部補/一般社団法人スクールポリス理事

    解説金属バットで警察官や他者を攻撃しようとしている状況では、差し迫った生命の危機が認められ、他に対応手段…続きを読む

    こちらの記事は掲載が終了しています