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岡部芳彦

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神戸学院大学経済学部教授/ウクライナ研究会会長

報告

見解日本がロシアの領空侵犯を発表した際、ロシアではどのように報じられるでしょうか。実は毎回きちっと報道していますが、ほぼ同じ文言の見出しで「日本はロシア軍機による領空国境侵犯を発表」です。今回、タス通信は、林官房長官がこの事件に関してロシア側は抗議すると述べ、我が国の領空への侵入が3回探知され、これに関連して自衛隊の戦闘機が緊急発進したと「日本サイドの見解を説明した」としています。大きな国土なのでついつい忘れがちですが、ロシアを真ん中に見た場合、西の隣国は国境を接し、侵略を受けるウクライナ、東の隣国は日本です。北海道本島の野付半島とロシアが占領し要塞化を進める国後島の距離はわずか16kmで、実際に行ってみると思ったよりも近くに島が見えます。今回の一件は、日本の「今そこにある危機」をもう一度再認識するいい機会ではないでしょうか。

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コメンテータープロフィール

岡部芳彦

神戸学院大学経済学部教授/ウクライナ研究会会長

政治・経済・文化などのウクライナ研究、日本・ウクライナ交流史が専門。ウクライナ国立農業科学アカデミー初の外国人会員。日本人とウクライナ人の交流史に関する著書を続けて刊行しているほか、ウクライナの詩集や民話の日本語への翻訳も行っている。ウクライナ内閣名誉章、最高会議章、ウクライナ大統領付属国家行政アカデミー名誉教授などを授与される。ロシアへの留学経験もあり。Yahoo!ニュース 公式コメンテーター「コメンテーターアワード2022」受賞。なお発信内容は個人の見解であり、所属先を代表するものではありません。

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