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岡部卓

岡部卓

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新潟医療福祉大学教授・東京都立大学名誉教授

報告

補足母親の日で日頃の感謝を言葉や手紙、お花などプレゼントを贈ることは、喜ばしいことである。しかしながら、アンケートでは母親の最も欲しいのは、「時間」と回答している。 このことは、女性の社会進出が進んでいるにもかかわらず、「父親は仕事、母親は家庭」という性別役割分業型から「父親も母親も仕事、父親も母親も家庭も共に役割を果たす」という実態にない。そのことから「時間がほしい」としている。母親が就労等を行っているが未だに家事、育児、介護等が母親等(女性)に背負わされている比重が高い。 このことは、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を図っていくことがより一層推進していく必要があることを示している。母親の声は男性の育児休業取得率の低さ、家事・育児への関りの低さ等の裏表の関係にある。個々の意識の転換だけでなく、仕事と家庭の両立支援策をより実効性のあるものにしていく必要がある。

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コメンテータープロフィール

岡部卓

新潟医療福祉大学教授・東京都立大学名誉教授

新潟医療福祉大学教授・東京都立大学名誉教授。貧困・低所得問題を中心として研究・社会的活動を行う。専門は社会保障論、社会福祉論。日本社会事業大学・社会事業学校教員、東京都立大学教授、明治大学教授を経て2024年4月より現職。著書として『生活困窮者自立支援-支援の考え方・制度解説・支援方法』(編 著、中央法規)、『貧困問題とソ ーシャルワーク』(共編、有斐閣)、『生活保護における社会福祉実践』(単著、全社協)等。社会的活動として社会保障審議会委員(厚労省)、神奈川県子ども・若者施策審議会委員、東京都社会福祉協議会理事等

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