解説諸々の世論調査の上位三人の中から二人の決選投票となる可能性が高い。ただ、調査を見るとき注意すべきなのは、党員に実際に尋ねている読売新聞以外は、自民党支持層の割合から党員票を推定していることである。自民党支持層と自民党員とは同質ではない。その意味では、自民党支持層から党員票を推定するのには、かなり無理がある。最終的に党員がどのような評価を下すかが、上位2名を決める。誰が選ばれるかは予断を許さないが、誰が大きく失点するかが鍵となるであろう。たとえば能登豪雨でどう対応するかなどは、その試金石である。
コメンテータープロフィール
1967年生まれ。1990年、東京大学法学部卒業。東北大学法学部助教授、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス客員研究員、東北大学大学院法学研究科教授などを経て2013年より現職です。 官僚制の歴史研究と政治家・官僚へのオーラル・ヒストリーを用いて、日本政治を研究しながら、現在の政治・行政をウォッチしています。著書に『 内閣政治と「大蔵省支配」』(中央公論新社)、『行政改革と調整のシステム』(東京大学出版会)、『権力移行』(NHK出版)、『「安倍一強」の謎』(朝日新聞出版)、『崩れる政治を立て直す』(講談社)など。
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