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木場紗綾

木場紗綾

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神戸市外国語大学国際関係学科 准教授

報告

補足一般公募の予備自衛官補は、予備自衛官になるまでに3年間で50日間の訓練を、定められた駐屯地に出頭して受講する必要があり、学生や若い人が多い印象です。予備自衛官になると(元自衛官の予備自衛官同様)年間5日間の訓練を受けます。技能公募の予備自衛官補は、2年間でわずか10日の訓練で予備自衛官になります。年齢層も高めで、予備自衛官になると年間5日間の訓練を受けます。  年齢や訓練日数の多寡を議論する前に考えなくてはならないのは、予備自衛官の増員に伴う、訓練を準備する常備自衛官の負担増、訓練スペースや隊舎、備品などの需要増です。「全民国防」を打ち出している台湾を含めアジアの近隣諸国でも、予備役の採用方法、訓練日数は、リソースとの兼ね合いで決定されます。たとえばフィリピンでは予備役増員、タイでは徴兵制度改革の議論がありますが、いずれも、プロフェショナルの新兵の採用や教育の妨げにならないことが条件です。

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コメンテータープロフィール

木場紗綾

神戸市外国語大学国際関係学科 准教授

神戸大学大学院国際協力研究科修了(政治学博士)。フィリピン大学研究員、在フィリピン日本国大使館専門調査員、在タイ日本国大使館専門調査員、衆議院議員秘書などを経て現職。専門は東南アジア政治、国際協力論。防衛大学校グローバルセキュリティセンター共同研究員。技能公募予備自衛官(英語)。近著に、Pathways for Irregular Forces in Southeast Asia: Mitigating Violence with Non-State Armed Groups (Routledge, 2022年)、『アジアの安全保障2021-2022』(朝雲新聞社2021年、共著)など。

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