Yahoo!ニュース

川島真

川島真

認証済み

東大教授

報告

見解国民党が議会に当たる立法院の第一党になったことを踏まえて、敢えて国民党と与党民進党、あるいは頼清徳新政権との相違点を明確にし、国民党がより中国的に見えるように演説を行ったと見ることもできるだろう。台湾の人々の多数は「一つの中国」を受け入れないし、中華人民共和国との統一を望む人は1割にも満たない。そのため、敢えてこのような演説を行っと見ることもできる。こうすれば、4割以上を占める中間層(無党派層)の多数が民進党支持に回ると判断した可能性もある。ただ、中国からすれば、全く予想外の厳しい表現に戸惑っているところだろう。頼新総統が「独立」という言葉を使わなかったということで中国が矛を収めることができるのか。当面は非難を続けることになろう。

こちらの記事は掲載が終了しています

参考になった43

コメンテータープロフィール

専門はアジア政治外交史。中国・台湾の現状についても関心を持っています。

川島真の最近のコメント

  • 川島真

    東大教授

    補足劉建超は本当に「『一つの中国原則』を厳守すべき」といったのであろうか?「一つの中国政策」ではなかった…続きを読む

    こちらの記事は掲載が終了しています

  • 川島真

    東大教授

    解説関係が緊張すればするほど外交ルートが大切になる。関係が緊張しているから会わない、話さない、というわけ…続きを読む

    こちらの記事は掲載が終了しています