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出口保行

出口保行認証済み

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犯罪心理学者/東京未来大学こども心理学部教授

報告

解説加害者と被害者の関係性がどうであったのかがまずは焦点となります。支配ー被支配関係があったとすると、支配する側の指示や許可を受けずに行動したことが激高をもたらしたとい考えることができ、特にSNSを媒介としていると、知らない者同士の関係性の中で自らの力を誇示する場合も多く、時に行動がエスカレートする場合があります。 本件の背景に殺人があるとすれば、通常の殺人の場合、60%程度は憤怒や怨恨という負の感情を背景にしているので、大きな対人トラブルが発生していたと見ることができます。また、加害者グループの集団内力動にも注意を払わなければなりません。お互いが引くに引けずに殺人まで突っ走ってしまったということも考えられ、加害者と被害者の関係性同様、加害者側のグループ内での立ち位置にも注目しなければなりません。

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コメンテータープロフィール

出口保行

犯罪心理学者/東京未来大学こども心理学部教授

東京学芸大学大学院修了後、法務省に心理職として入省。全国の少年鑑別所・刑務所・拘置所で犯罪者を心理学的に分析する資質鑑別に従事。分析した犯罪者数は1万人を超える。その他、法務大臣官房秘書課国際室勤務等を経て、2007年に法務総合研究所室長研究官を最後に退官し、東京未来大学教授に着任。2013年からは学部長。TV等メディアを通しての発信も多く、年間の報道・情報番組の出演は200本を超える。バラエティでもフジテレビ「全力!脱力タイムズ」のレギュラーを8年以上続けている。近著に、「犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉」(SB新書、2022年)、「犯罪心理学者は見た危ない子育て」がある。

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