Inside2015.01.16

仏風刺画掲載・判断割れるメディア~Yahoo!ニュースでは

 フランスで銃撃を受けた週刊紙・シャルリーエブドの風刺画転載をめぐり、フランスを含め各国のメディアで対応がわかれるなど注目が集まっています。(写真:ロイター/アフロ)

日本国内メディアの対応

 日本国内のメディアでも判断がわかれています。

 国内主要紙については、1月16日付朝日新聞デジタルの以下の図表と記事に各紙の見解や判断が掲載されています。

図表によると各媒体の対応は以下のようになっているとのことです。
 掲載(配信)……日本経済新聞・産経新聞・東京新聞・共同通信
 掲載せず……朝日新聞・毎日新聞・読売新聞

 ネットメディアでは、ハフィントンポスト日本版編集主幹が以下のエントリをあげています。

「シャルリー・エブド」の風刺画、ハフポスト各国版で掲載判断が分かれた理由(1月15日)
(以下引用)
過激派と無関係の、多くのイスラム教徒でさえも嫌悪を抱き侮辱と感じるムハンマドの風刺画を、自分たちの声明文とともに掲載することはふさわしくないのではないか、というのがハフィントンポスト日本版の出した結論でした。

 そのほか、個人で活動している書き手やSNS上でも、今回の風刺画をめぐりさまざまな意見がでています。その一部を紹介します。

Yahoo!ニュース編集部でも議論

 今回の件について、Yahoo!ニュース編集部内でも議論がありました。

編集リーダー・伊藤儀雄 Yahoo!ニュースには、配信契約をいただいている報道機関などからの配信記事/写真を機械的に掲出している側面と、配信記事の中から編集部による人力で掲出している側面があります。配信の中には、該当の風刺画が含まれている場合がありますが、各媒体の個別判断によります。
 編集部による人力で掲出する「トピックス」部分についても、これまで関連の記事に合わせて掲出するケースがありました。読者に議論の判断材料を提供する必要があると考えたからです。
 一方、繰り返し目立つ場所に大きく掲載する必要性は薄く、今後の掲載は、報道状況や記事内容を吟味して慎重に判断する必要があると考えています。
 掲出の是非について、編集部内でも時間をかけて議論をしました。さまざまな意見があり「イスラム社会や『風刺』について、自分たちの理解が不十分なのではないか」という率直な反省もありました。今後も議論を重ねながら、状況を注視してまいります。

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