Yahoo!ニュース パートナーカンファレンス2021を開催しました
Yahoo!ニュースでは2021年2月16日、「Yahoo!ニュース パートナーカンファレンス 2021」を開催しました。昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、ストリーミング配信形式で実施しています。
本記事では、Yahoo!ニュースへ記事を配信していただいているコンテンツパートナーの皆さまにお伝えした、Yahoo!ニュースを取り巻く1年の状況や行った施策の一部をご紹介します。
取材・文/ユウミ ハイフィールド
編集/ノオト
Yahoo! JAPAN 25周年、LINEとの統合後も両ニュースサービスは維持
はじめにメディアカンパニー メディア統括本部長の片岡裕が、パートナーの皆様に向けてのご挨拶と今後のYahoo! JAPANについて説明しました。
2021年4月1日、Yahoo! JAPANサービス開始から25周年を迎えます。そんなYahoo! JAPANを運営するZホールディングス株式会社は、2021年3月を目標にLINE株式会社との経営統合を予定しています。
これにより、両社にとって重要なサービスである『Yahoo!ニュース』と『LINE NEWS』が一つのホールディングス内に集結します。しかし、それぞれの編集部は統合することなく、現在の体制を維持。「今後もパートナーの皆様ともこれまで通り、変わらぬお付き合いをさせていただきたい」と片岡は話します。
信頼性の高いプラットフォーム1位を獲得
コロナ禍にあった2020年は、社会全体が慌ただしく、そして不安の多い1年でした。そのような中でも、良質なニュースをユーザーの皆様にお届けできるよう、外部から専門家を招く「有識者会議」の開催やコメント欄健全化施策、ガイドラインの取り決めを行いました。
その結果、信頼性の高いプラットフォームとして、日本におけるトータルデジタルリーチで1位を獲得しています。
「パートナーの皆様からご提供いただいた質の高いコンテンツを、安全性の高いプラットフォームを通じてユーザーに届けていく姿勢が高い評価につながりました」と片岡。「LINE株式会社との経営統合後も、これから先の未来に向かって、パートナーの皆様と一緒に信頼されるニュースメディアを作っていきたいと考えています」と締めくくりました。
2020年度の振り返りとこれから
続いて、メディア統括本部スタートページ ユニットマネージャーの小林貴樹が数値をもとに2020年のYahoo!ニュースの全体を振り返ります。
現在のコンテンツパートナー数は、414社、627媒体。1日の配信記事数は7000本にのぼります。2020年4月には、Yahoo!ニュースの開始以来、最高の225億月間PVを記録しました。
また、パートナーの皆様への送客数は前年比32%増、お支払い額は前年比26%増と各指標の数値も順調に成長しています。
ミッション達成に向けた3つの方針と事例
続いて、Yahoo!ニュースの「課題解決と行動につながるニュースを伝える」というミッション達成に向けた、3つの方針と具体的な事例について振り返ります。
まずYahoo!ニュースをご利用いただくユーザーには、2つの根源的なニーズがあると考えています。
1つは、アメリカ大統領選の結果や応援しているチームの試合結果など、「知りたい答えがある(アンサー)」こと。もう1つは、知らなかったけどとても興味がある、こんなことも起きているのかといった、「新たな発見がある(インスパイア)」ことです。
Yahoo!ニュースでは、この「アンサー」と「インスパイア」という2つのニーズに応えることが重要だと考えて、3つの方針を持って取り組んできました。
まず、1つ目が「ユーザーニーズの『知りたい』に最大限応える」です。2020年、ユーザーのニーズの多くが、新型コロナウイルス感染症に関するトピックスでした。
Yahoo!ニュースでは感染情報、予防情報といった基本的な情報はもちろんのこと、専門家の解説記事、新型コロナウイルス感染症の情報が集約されたタブの作成などを行いました。
さらに、ユーザーのコメントを解析し、関心のある領域を調査した結果、日々ユーザーの求める情報は変わり、網羅的な情報が必要であることもわかりました。
そこで、直接ユーザーに知りたい情報をヒアリング実施。そのデータをもとに、パートナーのみなさまから配信されるニュースをマッチングさせた特集ページ『私たちはコロナとどう暮らす』を開設しました。
コロナ禍では、自分の住む地域に対する情報ニーズも上昇。それに伴い、「地域タブ」機能を追加しました。自治体情報などと連携しながら、よりスムーズに地域ニュース利用へつなげていきます。
2つ目の方針は、「ユーザーや専門家の力を借り、多様な視点と『あらたな発見』を」提供していくこと。
2020年のYahoo!ニュースでは、公式コメンテーターの起用を開始。以前からYahoo!ニュース 個人にて660名の専門家が記事や公式コメントを執筆していました。新たに、90名の専門家にご協力いただき、現在では総勢750名の方々がYahoo!ニュース公式コメンテーターとして活躍しています。
専門性の高い解説、意見を発信することで、ユーザーがニュースに対してより深い理解や気づきを得らえるよう取り組んでいます。
例えば、2021年の年明けに2回目の緊急事態宣言が出された際、保育園の自粛は行わないという記事が掲出されました。これに対して、Yahoo!ニュース公式コメンテーターの小児科医が、統計データをもとに子どもたちの心身的なストレスに関するコメントを投稿。記事には載っていない視点も合わせた多様な情報をユーザーに提供できました。
さらに、話題になっているニュースについて、周りがどう思っているかを可視化したYahoo!ニュース独自の調査も実施しました。
そして、これら2つの取り組みを継続的に持続的に拡大していくためには、パートナー様・ユーザー・Yahoo!ニュースの「三方よし」が大事だと考えています。
2020年も、パートナーの皆様と一緒に記事を作成する「共同企画」を数多く実施しました。
「日本には、まだまだ多くの課題があります。人々がその課題を知り、考え、行動することがよりよい社会につながっていくと信じ、パートナーの皆様と一緒に信頼されるニュースメディアであり続けたいと考えています」と締めくくります。
Yahoo!ニュース トピックスの仕組み
続いて、メディア統括本部 ニュース編集部リーダーの田中郁考が、Yahoo!ニュースのトピックスの仕組みとタイムラインの作り方について説明しました。
Yahoo!ニュース編集部には、1日に約7000本の記事が届きます。その中から、編集部員が1日に約100本をピックアップし、トピックスとして掲載。
さらにその中から、今見ておくべき主要なニュースとして、PCは8本、スマートフォンは6本の記事をYahoo! JAPANトップページ用に選び出しています。
トップページに掲載される8本のニュースは、「公共性」と「社会的関心」という2つ軸のバランスを重視。画面の上から下にかけてグラデーションになるよう編集していますが、災害などの緊急時にはその割合を変更しています。
トピックスの狙い目は?
記事のピックアップに当たっては、下記7つの観点を総合的に考慮して検討しています。
記事単体のSNSシェア数やコメント数は、ピックアップにはあまり関係ありません。ただ、その記事に書かれているテーマがSNSやコメント欄で、盛り上がりそうかといった点はもちろん重視しています。
ただし同じ出来事なら、早く出た記事が優先されます。しかし、より確度が高いと推定される記述、わかりやすい見出し、リードに知りたいことがまとまっている場合などは、あえて後から公開された記事を選ぶこともあります。
トピックスには、狙い目の時間帯や曜日が存在します。PVは朝7時台や昼12時台、さらに夜20時や21時台も多いため、この時間帯を狙った配信が有効です。記事の配信数に関しては、平日よりも土日の方が少ないため、競争率も少なく狙い目と言えます。
また性別によっても読まれやすい記事が異なります。例えば、女性の場合、コロナ関連というカテゴリーの中では、安心感を得られる情緒的な記事やより生活へ密着した話題が読まれやすい傾向があります。
ストレートニュース以外では、自分ごと化しやすい話題、議論に参加しやすいゆるい議題、あの人は今といった切り口がよく読まれています。
記事ページの大きな導線である「半編成レコメンド枠」
トップページの記事がたくさん掲載されている面を「タイムライン」と呼んでいます。
2019年12月から2020年12月までの1年で、タイムラインから記事ページへの流入数が前年比38%増加。トピックスと並んで、記事ページへの大きな導線となっています。
なかでも、トピックスのすぐ下「半編成レコメンド枠」の6記事は、1本あたり100万回以上クリックされることもあります。
半編成レコメンド枠は、「日常生活をより便利で快適にするコンテンツ」をキーワードに、30〜50代をボリュームゾーンと捉え、特に女性や若年層を意識し、関心をもってもらえる記事を掲出。
記事は、編集チームとアルゴリズム、つまり人力と技術の掛け合わせで選ばれるため、掲出には一定の傾向があります。
具体的には、日常生活で使える生活術や行事のハウツー記事、友人との再会や家族のエピソード、人助けなどの感情を動かす地域ニュース、SNSで大きな話題を呼んだ内容の解説記事、芸能人のテレビの舞台裏やメイクの仕方など舞台裏に関わる記事がよく読まれるテーマです。
パートナーと語るスポンサードコンテンツの事例
コンテンツ本部パートナー開発部の熊谷香奈からは、Yahoo!ニューススポンサードコンテンツの概要について紹介。2020年4月のリニューアル以降、四半期で約20件の企画を実施できました。
Yahoo!ニュース スポンサードコンテンツは、パートナーのみが販売できる記事広告メニュー。コンテンツパートナー制作力を生かし、クライアントのメッセージをYahoo!ニュース ユーザーを中心に届けられます。
今回は実際にスポンサードコンテンツに取り組んだ、朝日新聞社の森勇紀さんと南海日日新聞社の戸恒慎司さんに、活用事例やメリットについて伺いました。
朝日新聞社のメディア「GAMEクロス」では、クラーク記念国際高校が取り組むeスポーツに関するスポンサードコンテンツ記事を制作。Yahoo!ニュースへの掲載を通して、読者のeスポーツについての印象を尋ねるアンケートも実施しました。
「一般認知度の高いYahoo!ニュースに記事が掲載されることは、満足度も高い。自社メディアを持たないクライアントには、特にポジティブな反応をいただいています」と森さん。
もう一つ、鹿児島県奄美群島を主要な発行エリアとする南海日日新聞社。2020年は、奄美群島広域事務組合と一緒に、奄美の暮らしを伝える記事を作成しました。
「南海日日新聞社では、過去2回行政との取り組みを実施していて、掲載後にアンケート結果を報告していたこともあり、クライアントも安心感があったのではないかと思います。また、PV数だけではなく、記事へのコメントもフィードバックできる。奄美以外のユーザーからの生の声を知ることができたのは、Yahoo!ニュースならではのメリットだと感じています」と振り返りました。
両社ともに、「コロナ禍に伴う広告出稿の減少を見据えた対策の一つとしても、今後も継続してスポンサードコンテンツの販売を行いたい」との意向を述べました。
スポンサードコンテンツは、パートナーの皆様がすでに持っている取材力と編集力、そして自社での広告営業の力をまとめて活用し、広告の売り上げをアップできる広告メニュー。
さらに、Yahoo!ニュースへの掲載を通して、記事を読むモチベーションの高いユーザーに情報を届けることも可能です。「三方よし」の関係性を目指し、ぜひご活用ください。
パートナーとよりよい未来をつくるために
前年に引き続き、ストリーミング配信で実施された、2021年のパートナーカンファレンス。
Yahoo!ニュースでは、引き続き「世の中の課題解決と行動につながるニュースを伝える」ことをミッションに、パートナーのみなさまとより良い関係を築いていきたいと考えています。
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