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エムバペの適応と、必要なきっかけと。レアル・マドリーの「配置」問題。

森田泰史スポーツライター
シュートを打つエムバペ(写真:ムツ・カワモリ/アフロ)

スタープレーヤーとはいえ、適応には時間が必要だ。

その証左が、今季のレアル・マドリーで、キリアン・エムバペである。この夏、フリートランスファーでマドリーに加入したエムバペだが、シーズン序盤は思うように結果を残せなかった。

パリ・サンジェルマンでゴールを量産
パリ・サンジェルマンでゴールを量産写真:ロイター/アフロ

エムバペは、パリ・サンジェルマン時代、公式戦308試合に出場して256得点をマークしている。その得点力が評価され、マドリー加入が決定したが、今季のリーガエスパニョーラでは最初の10試合で6ゴールと、期待を下回った。

■ギアを上げるエムバペ

ただ、ここにきて、エムバペはギアを上げ始めている。

ジローナ戦(リーガ)、アタランタ戦(CL)、セビージャ戦(リーガ)、パチューカ戦(ICC)と異なるコンペティションで、ゴールを決め続けた。

「キリアン(エムバペ)の適応の期間は終わった」と語るのはカルロ・アンチェロッティ監督だ。

「彼はコンスタントにプレーを続けなければいけない。欠けているのは、それだけだ。彼特有のプレーを、もっと頻繁にできるようにしてもらいたい。それほど、プレーに関与することは求めていない。彼の特徴は、マークを外す動きやスペースはのアタックだ」

「もちろん、キリアンがマークを外して動いたら、そこにボールを送らなければいけない。だが、レアル・マドリーには、そういうパスを出せる選手は揃っている」

■マドリー移籍ときっかけ

ひとつ、きっかけになったのではないかと思う試合がある。チャンピオンズリーグ・リーグフェーズ第6節のアタランタ戦だ。

筆者作成
筆者作成

この試合、エムバペはマドリーの先制ゴールを記録している。それだけではなく、試合を通じて果敢にスペース・アタックを試みて、幾度となくアタランタのゴールマウスを脅かした。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『WSK』『サッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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