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ブルージェイズはあるか!? 佐々木朗希の獲得合戦は最終局面に #専門家のまとめ

横尾弘一野球ジャーナリスト
佐々木朗希は大谷翔平、ダルビッシュ有のチームメイトになるのか、それとも……。(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 メジャー・リーグ球団が、25歳以下でドラフト対象地域外の若手選手と契約するための国際ボーナスプールが2025年分に更新され、いよいよ佐々木朗希が正式契約できる段階になった。ロサンゼルス・ドジャースが本命、サンディエゴ・パドレスが対抗と目されてきたが、最終段階になってトロント・ブルージェイズが浮上し、しかも2回目の面談はこの3球団に絞られたという。ドジャースは、中南米の選手との契約を次々と取り止め、佐々木の獲得資金を確保しているようだが、大穴と言われるブルージェイズにも可能性はありそうだという。

ココがポイント

佐々木朗希投手がブルージェイズと面談するためトロントを訪れ、投球練習も行ったと、地元メディア「スポーツネット」が報じた。
出典:スポニチ Annex 2025/1/14(火)

絞り込みを行い、25年になってから2次面談を行ったと報じられたのはドジャース、パドレス、ブルージェイズの3球団。
出典:スポーツ報知 2025/1/15(水)

ブルージェイズ(強み)ウォーカー、レイ、菊池雄星らベテラン投手の健康を保って結果につなげた。
出典:日刊スポーツ 2025/1/15(水)

有力視されていた2球団に加え、ブルージェイズが残ったことで地元のトロントメディアが早くも大盛り上がりとなっている。
出典:東スポWEB 2025/1/14(火)

エキスパートの補足・見解

 ドジャースとパドレスにはワールド・ベースボール・クラシックをともに戦った頼れる先輩がおり、加えてドジャースなら先発ローテーションを6人で回せる可能性が高い。また、パドレスには松井裕樹を上手く軌道に乗せたことでも知られる敏腕投手コーチのルーベン・ニエブラがいる。では、ブルージェイズの魅力は何かと言えば、フロリダ州ダンイーデンのキャンプ地に最先端の施設を備えており、メジャー生活をスタートさせるには絶好の環境だろう。そして、メジャー移籍後はやや苦しんでいた菊池雄星が、初めて2ケタ勝利を挙げたのも2023年のブルージェイズである。

 現在はカナダに本拠地を置く唯一の球団で、チームの顔となった日本人選手はいないのだが、菊池のほかにも五十嵐亮太、青木宣親らが在籍。2012年にダルビッシュがテキサス・レンジャーズへ入団した際には、ポスティングでレンジャーズに次ぐ高額入札をしたと言われた。さらに、大谷翔平がドジャースへ移籍した際にも、最後まで有力候補に挙げられていた。筆頭オーナーのエドワード・ロジャース3世は資産家で知られており、佐々木がブルージェイズを選んだとしても不思議ではない。

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野球ジャーナリスト

1965年、東京生まれ。立教大学卒業後、出版社勤務を経て、99年よりフリーランスに。社会人野球情報誌『グランドスラム』で日本代表や国際大会の取材を続けるほか、数多くの野球関連媒体での執筆活動および媒体の発行に携わる。“野球とともに生きる”がモットー。著書に、『落合戦記』『四番、ピッチャー、背番号1』『都市対抗野球に明日はあるか』『第1回選択希望選手』(すべてダイヤモンド社刊)など。

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