(写真：朝鮮日報日本語版)

　【TV朝鮮】（アンカー） 　目まぐるしい韓国の弾劾政局が議員外交にも影響を与えています。そうした中、トランプ氏の米大統領就任式に出席すべき野党議員らまでもが、「国会での採決に備えよ」という党の出張禁止措置を受けて式を欠席すると伝えられました。いくら政争で対立していたとしても、国益のための外交活動では超党派的に取り組むのが慣例でしたが、優先順位が変わってしまったようです。ホン・ヨンジュ記者が独自取材しました。 【NEWSIS新年世論調査】「国民の力35.7％・共に民主40.4％」　支持率差が誤差内に

　（記者リポート） 　（韓国最大野党）共に民主党の指導部は先月23日、「大統領弾劾手続きが終わるまで議員の海外出張を禁止する」と発表しました。 　（尹鍾君〈ユン・ジョングン〉共に民主党院内報道官）＝先月23日＝ 　「（海外出張は）『自粛ではなく禁止だ』という原則について議員たちに要請し、議員たちも全員、受け入れました」 　追加の弾劾案や特別検事法（特検法）の再表決といった状況に備え、議決定足数を確保するためのものですが、「家族の日程の関係で米国に行く」として韓悳洙（ハン・ドクス）首相弾劾案の表決を欠席した金文洙（キム・ムンス）議員は、李在明（イ・ジェミョン）同党代表の指示で党倫理審判院に付されました。 　例外のない禁止令により、議員外交も支障を来す危機にひんしています。 　今月20日のトランプ米大統領就任式出席のため、国会外交統一委員会では5－6人規模の超党派派遣団の構成を準備してきましたが、相次ぐ弾劾政局で協議が中止されました。 　同委員会の野党幹事を務める金永培（キム・ヨンベ）議員＝共に民主党＝は「『当分の間、外交日程も中止しろ』という党方針が打ち出されたため、共に民主党はとりあえず出席しない」と述べました。 　同委員会の金碩基（キム・ソッキ）委員長＝与党・国民の力＝は「議員外交という重要な目的があるだけに、与党だけでも出席を進める」と言いました。 　（チャ・ドゥヒョン峨山政策研究院首席研究員） 　「（超党派外交を通じ）『韓国の状況次第で韓米関係が急速に悪化するということはない』とのメッセージを与えることに最も重要な意味があります」 　新型コロナウイルス感染症の流行や議会占拠事件が重なった4年前のバイデン大統領就任式を除き、韓国の与野党議員団が欠かさず出席してきた慣例が、相次ぐ弾劾政局で崩れる恐れがあるとの懸念が出ています。TV朝鮮のホン・ヨンジュがお伝えしました。 （2025年1月2日放送 TV朝鮮『ニュース9』より）