KDDIグループ、2040年に「ネットゼロ」へ: 脱炭素目標を新設した理由
スコープ3対策、まずは「可視化」から
排出量の大部分を占めるスコープ3の削減施策はまだ模索中だ。同社ではまずは、排出量の可視化を進める。 スコープ3の15カテゴリーのうち、ホットスポットは、「上流」だ。スコープ3の約95%が、取引先が通信機器を製造する過程に発生するCO2排出量だ。 矢野本部長は、「まずCO2排出量の見える化や削減に向けた取り組みを依頼する必要がある」とし、ガイドブックなどで削減ノウハウを共有する。同社だけでなく通信業界全体で取り組んでいくことや、「KDDI Green Digital Solution」などのソリューション・サービスの紹介も検討しているという。 「KDDI Green Digital Solution」は、CO2排出量の可視化や情報開示、排出量削減に関する戦略の策定支援などを行うサービスだ。同社が、アスエネ、KPMGコンサルティング、グロービングと業務提携し、2023年9月に立ち上げたものだ。