生育、世代交代とも順調 準絶滅危惧種のカラスガイ【長野県阿智村伍和】
長野県阿智村伍和の有志でつくる備中原環境保存会はこのほど、備中原ため池の水抜きを7年ぶりに行い、準絶滅危惧種「カラスガイ」の生息状況を調べた。数は前回と同程度で、世代交代も順調なことが確認できた。 カラスガイは大型の淡水二枚貝で、寿命は20~30年とされる。備中原ため池では2002年の改修工事に伴う水抜きの際に見つかり、環境保存会が中心となって保護活動を続けている。 会長の玉置清司さん(75)によると、今回見つかったカラスガイは約500個。共生関係にあるタナゴの数も前回と同程度だった。玉置さんは「若い貝も確認できた」と安どの表情で話した。 備中原ため池のカラスガイは、諏訪地方の製糸工場で働いていた女性工員が食用として持ち帰り、池に放したと伝えられ、地元の古老によると昭代30年代の泥上げ作業でも大きな貝が見つかっている。