「AI進化で電力需要高まる」…原発のまち・当選市議の半数13人が「増設・建て替え」賛成 福島第1事故後の1人から大幅増、核ごみ最終処分場は… 南日本新聞アンケート
鹿児島県薩摩川内市議選(10月27日投開票)の立候補者に南日本新聞が告示前に実施したアンケートで、当選した26人のうち13人(50.0%)が、凍結中の九州電力川内原発3号機の増設計画に「賛成」または「建て替え(リプレース)なら賛成」と回答した。「反対」は4人(15.4%)だった。 【写真】〈関連〉薩摩川内市議のアンケート回答が一目で分かるグラフ
3号機増設を巡っては2010年に市議会と市長、県議会、県知事が容認を表明。福島第1原発事故後に凍結された。 本紙は12年の市議選前にもアンケートを実施。増設に「賛成」は当選26人のうち1人(3.8%)、「反対」が7人(26.9%)だった。ほかは「分からない」か無回答。選択肢が一部変わったものの、12年を経過し容認傾向は強まった。 今回の回答では「賛成」9人、「建て替えなら賛成」4人、「どちらともいえない」8人。容認派は「AI(人工知能)の進化に伴い電力需要は増す」、反対派は「これ以上の原発は必要ない」などを理由に挙げた。 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定についても質問。第1段階となる文献調査の受け入れは「反対」が11人(42.3%)。「賛成」は5人。 原発活用を推進する政府方針に「賛成」は15人(57.7%)、「反対」は2人だった。 アンケートは9月中旬~10月中旬に実施した。川内原発は1号機が今年7月に原則40年を超えた延長運転に入っており、2号機も来年11月に控える。
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