上川氏は「強引に賛成か反対かをやれば、分断が起きることを危惧している」と指摘。政府の中に検討会を設けることを提案し、議論を重ねていく必要性を訴えた。

「×」を挙げた小林氏は「旧姓は金融機関で口座が作りにくいといわれるが、銀行は7割が作れる。3割が今は作れないが、制度上は作れるわけだから、経団連から会員企業に不便を解消する働きかけがあってもいい」と語り、6月に選択的夫婦別姓の早期実現を政府に提唱した経団連に問題提起した。

その上で、小林氏は「大人の選択権は大切だが、子供の視点に立って物事を考えることも必要だ。兄弟姉妹で姓が別々になることをどう考えるのか、もう少し複眼的な視点から、粘り強く、時間をかけてでも社会的なコンセンサスを得ていくのは政治の本質ではないか」と語った。

これに対し、「○」を挙げた河野氏は「国会議員は決めるために選ばれている。責任を持って判断し、その判断を説明するのが国会議員の仕事だ」と反論。同じく「○」の石破氏は「実際に不便を感じている人もいる。選択的ということを否定する理由はない」と述べた。

■「政権交代前〝年〟に」

番組では、衆院解散を巡っても論戦が展開された。

立憲民主党代表選（23日投開票）に出馬した野田佳彦元首相は「政権交代前夜」を掲げ、早期解散論を唱える小泉氏に「疑似政権交代でごまかそうということではないか」と指摘している。

これに対し、小泉氏は「野党は解散しろと言ったほうがいい。そうでないと『政権交代前年』というキャッチフレーズに変えないといけない」と反論。「これだけ(自民党が)問題を起こして、改革プランを含めて新しい政権ができたら信を問うのは憲政の常道ではないか」と強調した。

一方、石破氏は「解散をいつやるかということが総裁選の争点になること自体、おかしなことだ。主権者である国民が判断できる材料は早急に提示する。今言えるのはそれだけだ」と語った。（奥原慎平）