「石川県民全体がびっくり」馳浩知事、能登豪雨被災地に「物資が届いていない」知らずのあきれた発言に批判集中
9月21日に能登地方を襲った、記録的な豪雨。気象庁によると、輪島市では22日午前までの24時間で400mm、珠洲市では300mmを超える降水量を観測した。21日には16河川、22日には新たに7河川で氾濫した。 【画像】氾濫した石川県輪島市・塚田川周辺 石川県は、23日午後3時時点で7人が死亡、2人が行方不明、また、安否不明者が4名いることを発表した。同日現在、土砂崩れなどで道路が通行できず、孤立した集落は、輪島市で40カ所、珠洲市で14カ所、能登町で2カ所の、あわせて56か所になるという。 「こうした孤立集落には物資が届かず、食糧や飲料が不足しています。住民は県や市に救助要請をしているそうですが、なかなか対応してもらえないようです」(社会部記者) 22日午後には、輪島市の坂口茂市長も県の災害対策本部員会議にオンライン参加して「孤立集落にヘリと陸送で合わせて入るといった物資が、いっさい入っていない。情報もない。どうなっているか。急いで(救助を)お願いしたい」と切実に訴えた。坂口市長はさらに、輪島市は28カ所の避難所に730人の避難者が身を寄せていることにくわえ「いま、雑魚寝状況。学校も床上浸水して使えないことも多く、(授業)再開中などで使いにくいということもある。快適な受け入れが、この人数ではできないと心配されている。ホテルとかで受け入れをお願いする可能性も出てくるのではないか」とも語った。 すると、この発言を受けた石川県の馳浩知事が「物資が届いていないことに、私もびっくりして聞いた」と発言したのである。 「知事はその場で、県の担当者に状況を説明させました。担当者によると『気象の関係でヘリが使えなかった』とのことで、『トラック輸送で届ける調整をしています。今晩中(22日中)には到着できるようにします。行き違いがありました』と答えていました。 ところが、これに坂口市長が『先ほどの連絡では、明日(23日)ということですが』と質問したことから、情報が錯綜。馳知事も『それはヘリ(を使った輸送)ではなく?』と坂口市長に再質問するなど、会議の現場は混乱しました」(前出・社会部記者) 通信網がとだえる災害では、混乱は致し方ないかもしれないが、馳知事の「びっくり」発言には批判の声もあがっている。Xには《こっちの方こそ馳知事にびっくりなんです》《現場を知らない馳知事に石川県民全体がびっくりしているんちゃう》《馳知事…。あんたの仕事は何やねん》などのポストが寄せられていた。 馳知事は23日に珠洲市を視察。報道陣に「情報共有をして、生活支援、人命救助。必ず支援物資を届ける」と語った。一刻も早い対応が待たれる。