【大学野球】法大が明大に勝利し1勝1敗に 連投のエース・篠木健太郎の真っすぐに込められた思い
◆東京六大学春季リーグ戦第7週第2日▽法大4―2明大(26日・神宮) 法大が明大に勝利し、1勝1敗とした。2点リードの9回、前日(25日)に先発した今秋ドラフト1位候補のエース・篠木健太郎投手(4年=木更津総合)が締めて逃げ切り。先発したプロ注目左腕・吉鶴翔瑛投手(4年=木更津総合)が6回2/3を2失点で3勝目を挙げた。法大は勝ち点の望みを27日につなげた。 最後の打者をセンターフライに打ち取り、篠木がほえた。「吉鶴が頑張ってくれているのを見ていた。1勝しないとこの春が終わってしまう。その1勝のために頑張ろうと思って腕を振りました」と前日の疲れを感じさせないピッチングだった。 3点リードの7回、先発の吉鶴が2点を失い1点差に詰められた。その裏、中津大和遊撃手(4年=小松大谷)が中越え本塁打を放ち2点差に。そのまま9回を迎え、大島公一監督(56)がマウンドに送り出したのは前日に先発し95球を投げ、8回途中2失点で負け投手になっていた篠木だった。 先頭に対しすべて直球を投げ、四球で出塁を許したが「四球は許容範囲と考えながら、自分のストレートを最初のバッターでアジャストさせることが目的だった」と冷静に振り返った。その後は3人で片付け、指揮官の采配に応えた。 篠木の最大の武器は何と言っても最速157キロのストレート。今季はピンチの場面で多投している。「自分は真っすぐピッチャー。変化球でかわしにいって『正直、健太郎調子悪いのかな』と野手に捉えられた時点で『点を取ってあげないと』とプレッシャーをかけている。そのプレッシャーをかけたくない。(直球で)勝負したら点を取られても野手の感じ方も違うかなと。チームにプラスになるように考えて」と理由を明かしていた。 この日も「真っすぐで向かっていく姿勢で、次の試合につながるようなものをピッチングで作りたかった。自分が向かっていかないことには始まらないと思っていた」と直球で押した。 勝ち点を懸け、第3戦は27日に行われる。優勝の可能性はなくなったが、最後まで全力で戦う。「勝ち点を取ることだけ考えて、チームを勝たせられるように頑張っていきたい」と意気込んだエース。「真っすぐ」でチームを勝利に導く。(臼井 恭香)
報知新聞社