阪神 若虎たちに受け継がれる秋山スピリット 森木「ランニングも一本一本絶対抜かない」
阪神の秋山拓巳投手(33)が15日、兵庫県西宮市内のホテルで引退会見に臨んだ。会見冒頭のあいさつから涙を流し、支えてくれた人への感謝の思いを口にした。優勝争いをする仲間に夢を託し、自身も2軍で通算1000投球回を目指す。引退試合は24日のウエスタン・ソフトバンク戦(鳴尾浜)。30日のDeNA戦(甲子園)ではファイナルピッチセレモニーに登場し、15年間袖を通したタテジマに別れを告げる。 【写真】冒頭から涙が止まらない秋山 原口から花束を受け取りようやく笑顔 ◇ ◇ 秋山は背中で、言葉で後輩たちを引っ張ってきた。プロ1年目の時にキャッチボールを付きっきりで教えてもらっていたという森木。「ずっと教えてもらって、1年目もそれで1軍に行けた」と感謝の言葉を口にした。 さらに、「ランニングも一本一本絶対抜かない。ピッチングも一球一球意図を持ってやっていた」と他にも学びは多かった。引退発表の前日には、秋山からこう激励された。「頑張って変わる勇気を持て」。森木は「秋山さんの分まで頑張りたい」と強く誓った。 小川も「家に呼んでくれたり、飯に連れて行ってくれたり、優しかった」と感謝は尽きない。秋山は自ら志願し、若手に交じって鳴尾浜の炎天下でノックなどの強化メニューをこなしていたという。「俺らですらきついのに。それで2軍のローテでもずっと投げてるし。本当にすごい」と小川。真剣に野球と向き合う姿勢はしっかり後輩たちに受け継がれていく。(デイリースポーツ阪神担当・山村菜々子)