窪塚洋介、45歳。数々の“ヤバいキャラ”を生み出した名優が、出演をためらったハードコア作品は
役作りで監督と意見が衝突“キング誕生秘話”
キングは、普段はおちゃらけて飄々(ひょうひょう)としており、どこか愛嬌もあるものの、ブチギレると手が付けられなくなる狂気をはらんだカリスマ。このキングというキャラクターが爆発的な人気を呼び、窪塚さんの大ブレイクに繋がるのでした。 実は、『IWGP』の堤幸彦監督は、まったく違うキャラクター像のキングで構想しており、窪塚さんから提案されたトリッキーな演技プランに驚き、意見が衝突していたそう。ですが、あまりにも高い熱量に堤監督が「もういいよ、君の好きにしな」と折れ、窪塚さんがあのキャラに仕上げていったというのが、有名な“キング誕生秘話”なのです。
『TOKYO VICE』にて渡辺謙と“刑事と不良”で再共演
その後も窪塚さんは、日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を史上最年少で受賞した映画『GO』(2001年)や、その翌年に公開された映画『凶気の桜』(2002年)などでも、エッヂの効いた破天荒な役やバイオレンスな役どころを熱演。 そして、アウトロー役の系譜は現在も続いています。「WOWOW」がハリウッドと共同制作し、今年4月から世界120カ国で放送・配信スタートした『TOKYO VICE』シーズン2で、窪塚さんはヤクザの若頭役で出演。 この作品には『IWGP』にも出演していた渡辺謙さんが2番手キャストで出演しており、『IWGP』で刑事とカラーギャングとして対立していた二人が、『TOKYO VICE』では刑事とヤクザという似た対立構図で再共演を果たしたのです。 3月に開催された舞台挨拶イベントで、窪塚さんは「あのときも刑事と不良だったんです。今回も刑事と不良。20年経っても刑事と不良って変わらないのかな」と感慨深げ。渡辺さんは「でも大人になったな、窪塚って思った。その頃のある種、爆発するエネルギーじゃなくて、地下からマグマのように出るエネルギーを感じてうれしかったです」と応え、名優同士の絆を垣間見ることができた瞬間となっていました。
そんな窪塚がためらうほどのハードコア作品
10月上旬に行われた「DMM TV」の新作発表会「DMM TV まつり ORIGINAL Content Lineup」に登場した窪塚さん。 そこで、『外道の歌』のオファーが届いた際に、「『お、亀梨くんと俺か』っていう新鮮さ」という印象を抱きながらも、自分がこのハードコアな作品の主人公を演じることができるのか、という迷いがあったことも吐露していました。 ですが最終的に「気持ちが前のめりにやりたいなって方向で動いていた」とのことで、出演を決断したそうです。 これまで数々のアウトロー役を演じて来た窪塚さんがためらうほどの『外道の歌』、どれだけセンセーショナルな物語になっているのか、12月の配信開始を今から楽しみに待ちましょう。 <文/堺屋大地> 【堺屋大地】 恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。現在は『現代ビジネス』、『smartFLASH』、『文春オンライン』、『集英社オンライン』などにコラムを寄稿。LINE公式サービスにて、カウンセラーとして年間で約1500件の相談を受けている。Twitter(@SakaiyaDaichi)。
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