秩父「パティスリーイシノ」が5周年 菓子作りで地元に恩返しを
秩父市役所近くの洋菓子店「パティスリーイシノ」(秩父市熊木町、TEL 0494-26-5878)が11月16日で5周年を迎えた。(秩父経済新聞) 【写真】モンブランなどに使われるタルトの土台のクッキー生地を作成中 「贈りたくなるお菓子作り」「季節を感じる店」をテーマに掲げる同店。旬の素材を使ったケーキや焼き菓子・チョコレートなどを販売している。店主の石野翔さんは「満足のいく商品の品質を落とさないように努め、5周年を迎えることができた」と振り返る。「オープン当初は私と妻で作っていたが、従業員も増えて技術を覚えてもらえたので、私たちの残業も減り、子どもの行事にも出られるようになった。従業員をはじめ、関わってくれる人が幸せになる店にしていきたい」とも。 従業員の末広さんは2020年に秩父市に移住してきた。子どもの学校の登校班が石野さんと同じことがきっかけで同店で働き始めたという。「洋菓子店勤務の経験があり、秩父に移住してきてからは働くつもりがなかったが、声をかけてもらってから働くことに決めた。イシノで働けたこと、出会えたことに運命を感じている」と話す。 今年から、「祭の湯」(野坂町)や「じばさん商店」(宮側町)などの店へも販路を拡大した。販売を始めた商品「秩父かぼすけーき」は吉田産のカボスを使っている。「従業員のできることが増えてきたおかげで、販路拡大につなげられた。秩父の特産品を利用したケーキで、秩父自体を応援したい方や秩父好きな方へのPRにもなるのでは」と石野さんは話す。 「自分もおいしいものを食べて、凝った菓子、おいしい菓子を作っていきたい。土産としても、販売を続けて店の知名度も上げていかなければと感じる。『秩父土産といえばパティスリーイシノ』と言われるように精進していきたい」と意気込む。 「師匠がよく『お客さまが来てくれるから菓子を作れる』と言っていた。修業していた当時はピンと来なかったが、今ではよく分かる。お客さまが来てくれるからこそ新しい菓子作りにつながる。店を5年続けられたことの感謝を、菓子作りで恩返しをしたい」とも。 営業時間は10時~17時30分。月曜・火曜定休。
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