出産で入院する嫁に「謝罪文を書け!」と怒る義母。実際にあった「嫁いびり」に背筋が凍る
いつの時代も女性たちを悩ませ続ける嫁姑関係。義母による「嫁イビリ」と聞くとなんだか昔のことのようですが、令和の時代も「嫁姑問題」を抱えている女性は少なくありません。 【マンガ】『義母クエスト』を最初から読む 人気ブロガー・かづさんも「嫁姑問題」に悩まされた女性の1人。彼女は38年ものあいだ、義母との激しい戦いを繰り広げてきました。そんな彼女の実体験をコミカライズした『義母クエスト~結婚したらいきなりラスボス戦でした~』は、同じように悩む女性たちの「生きるヒント」になればと描かれた作品です。 ■『義母クエスト~結婚したらいきなりラスボス戦でした~』あらすじ 19歳の頃、看護学校で勉強をしていたかづさん。その実習先の病院に、患者としてやってきたのが、のちに夫となる30歳の結城秋彦さんでした。彼からの情熱的なアプローチを受け続けたかづさんは、両親の反対を押し切り結婚。子どもも授かり、幸せな結婚生活が待っているはずでした…。 しかし、かづさんを待っていたのは義母からの激しい「嫁イビリ」。毎日電話がかかってきて、家計をチェックされたり、献立を報告させられたり…。そのたびに「役立たず」「息子が稼いだ金を自由に使えるとでも!?」と暴言を浴びせられるかづさんでしたが、「おなかに子どもがいるから…」と我慢を続けていました。 そんななか、いよいよ出産予定日が近づいてきたある日。義母からの電話をとったかづさんは、耳を疑うような命令を出されます。入院中、家を留守にするかづさんに対し「息子に迷惑をかけるんだから謝罪文を書きなさい!」というのです。さらに「入院も3日以内」「すぐ退院して息子の世話をしなさい!」とありえない要求を続ける義母。出産前の大事な時期に、こんな嫌がらせをするなんて…。 結局「今は精神の安定が第一!」と義母の要求を受け入れ、電話を切ったかづさん。無事に可愛い男の子を出産しましたが、その後も義母からの攻撃は止むことはありませんでした…。壮絶すぎる“義母との戦い”を終えたかづさんに、当時のお話を伺いました。 ■原案・かづさんインタビュー ――義母の嫌がらせは本当に壮絶で、読んでいて胃がヒリヒリしました。 かづ:ふふっ。当時ママ友たちとの井戸端会議で、私が義母のことを話し出すと、皆さん絶句してたいそう驚かれていましたね。私自身は「あぁ、それほどうちの嫁いびりはすごいんだな」とそこでようやく自覚したくらいなんです(笑)。 ――『義母クエスト』には数々の嫁いびりシーンが登場しますが、特に印象に残っているエピソードはありますか? かづ: 一番に思いつくのは義実家へ挨拶に行った日に出された握り寿司のエピソードです。私以外全員特上寿司なのに、私だけ巻きものメインの盛り合わせセット。その上義母に「その人たくさん食べそうだからそれにしたのよ」とまで言われました(笑)。このシーンの赤星たみこ先生の描くお寿司が素晴らしくて、思わず拡大して隅々まで見ましたもの。そして続く、義母が「いったいどんな躾をしてきたのかしらね?」と言った時の目つき! もう蔑むような、汚い物でも見るような目つきを見ると、当時のことを思い出して思わず背筋が凍り付きます。 ――冷蔵庫の中身について義母から詰問されるシーンには狂気を感じました...。 かづ:料理を教えてくれるわけでもなく、やりくりのコツを伝授してくれるわけでもなく、とにかく私のあらを探すためだけに、延々と冷蔵庫の中身を報告させられましたね。私も義母からの電話に備えて、次は言われないようにしようと頭を働かせるわけですよ。するとそれはそれで義母からしたら気に食わない。私が頑張れば頑張るほど嫁いびりの度合いが増し、頑張らないとここぞとばかりに嫌がらせが始まる......その繰り返しでした。義母はどうやってイビッてやろうかと毎日ウキウキだったと思いますよ。でも「諦めたらそこで試合終了」ですからね(笑)。 * * * 理不尽な義母からの嫌がらせに耐え、前向きに生き抜いてきたかづさん。彼女のポジティブな姿勢は、困難に直面する多くの人に「生きるヒント」を与えてくれるかもしれません。 文=mmm