病児保育 スマホでの予約 年度内導入へ 利用も促す 静岡市
静岡市議会6月定例会は27日、前日に引き続き総括質問を行い、7氏が登壇した。大長義之副市長は、病気や療養中の子どもを預かる「病児・病後児保育室」の利便性向上を図るため、スマートフォンでのオンライン予約システムを本年度中に導入すると明らかにした。児嶋喜彦氏(志政会)への答弁。 大長副市長は同保育室について「仕事と両立して子育てができる(ことを支援する)施策の一つとして大変重要」との認識を示した上で、午前8時からの利用時間内の電話でしか予約できなかったり、利用前に病院での受診が必要なため保護者に送迎の負担が生じたりすることなどが利用の障害になっていると指摘した。 利用を促すためスマホでいつでも予約できるシステムを導入し、紙の提出書類も様式を見直してオンラインで申請できるようにする。病院や保育室への送迎は、スタートアップ企業対象の事業コンテストで代行サービスの提案を募っていくとした。 市によると、病児・病後児保育室は3行政区に1カ所ずつあり、定員は計10人。市内に住むか市内の保育施設などに通っている生後56日から満12歳が対象で、2023年度は1064人が利用した。定員に対する利用率は43・8%と低調だったが、橋本隆夫子ども未来局長は児嶋氏に対する答弁で「利用しにくいことが一因で、需要が少ないとは言えない」と述べた。
静岡新聞社