【日本ダービー】Seattle Slew内包馬の活躍目立つ 東京替わりのレガレイラ、末脚に魅力あり
血統解説
・ジャスティンミラノ 母マーゴットディドは2011年ナンソープS優勝馬で、本馬の半姉にはMission Impassible(2018年クイーンエリザベスⅡ世CC2着)とマジックアティテュード(2020年ベルモントオークス優勝)がいる良血。 本馬はキズナ×Exceed And Excelというオークス3着馬ライトバックと同じ組み合わせで、母母がShareef Dancer×DarshaanやSir Gaylordの4×3などを持つ配合形からも芝中距離戦で末脚を生かす競馬がベストでしょう。皐月賞をそつのない競馬で制したものの、本来は日本ダービー向き。前走以上のパフォーマンスに期待します。 ・レガレイラ 3代母ウインドインハーヘアに遡る名牝系に属し、母母ランズエッジは名馬ディープインパクトの3/4同血の妹。さらに、母ロカはアーバンシックの母であるエッジースタイルの全姉であり、本馬はアーバンシックと同じスワーヴリチャードの産駒でもあります。つまり、本馬とアーバンシックは血統構成がほとんど同じで、両馬とも不器用ではあるものの末脚の爆発力は素晴らしい素質馬たちです。 本馬は皐月賞で上がり3F最速を計時、スワーヴリチャード(母母父父Seattle Slew)の産駒らしく東京替わりは大幅プラス。改めて豪快な末脚を披露してくれるでしょう。 ・シックスペンス 母フィンレイズラッキーチャームはアメリカのダ7FのGⅠマディソンSの勝ち馬。Cryptoclearanceの4×3やDanzigの4×4などが中心のスピード馬で、本馬も母譲りのスピードが持ち味のマイラー体型に出ています。折り合いがスムーズで世代限定戦なら2400mでも……という気はしますが、1600~2000mがベスト。今回は展開の助けが欲しいところです。 ライタープロフィール 坂上明大 1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
坂上明大