パリで完璧ともいえる生活をおくる3児の母・杏。「母親が似合わない」印象さえ抱かせる新作での姿
絶対に忘れることができないラスト
杏は最初に脚本を読んだ時に「ラストが特に面白く、素晴らしい」とも思ったという。もちろん詳細は伏せておくが、なるほど決して安易な救いだけを与えず、かつ投げっぱなしにすることもなく、「その後」の想像を観客にゆだねた、鳥肌が立つような幕切れだ。個人的には「映画の終わり方ベスト」を決めるのであれば3本の指に入るほどの衝撃があった。 そして、このラスト周りにおける杏の表情は、もはや言語化が不可能なほどの複雑さと迫力があり、絶対に忘れることはできない。これまでは明るい役柄も多く演じてきた杏という俳優の印象をもガラリと変える、熱演という言葉でも足りない演技を、最後まで見届けてほしい。 <文/ヒナタカ> 【ヒナタカ】 WEB媒体「All About ニュース」「ねとらぼ」「CINEMAS+」、紙媒体『月刊総務』などで記事を執筆中の映画ライター。Xアカウント:@HinatakaJeF
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