岩谷麻優の目標は男子含むIWGP連続防衛記録更新「オカダ・カズチカさんの13回を超える」【週刊プロレス】
激震に揺れた2024年のスターダムだったが、旗揚げメンバーである岩谷麻優は残留を決めた。「スターダムをスターダムでなくさないため」を一番の理由に挙げたが、所属レスラーとして目標とするものは何か。インタビュー第3回では“レスラー”岩谷麻優の今後と、赤いベルトとIWGP女子王座との違いについて語ってもらった(聞き手・橋爪哲也)。 【写真】女子プロレスラー12人のリング外でもカッコよくてカワイイ、美しい姿を堪能せよ!
――レスラー岩谷麻優として、これからまず目指すものはやはりIWGP女子王座の防衛ですか? 岩谷 そうですね。自分は初代のベルトが取れなくてほんとに悔しくて。「あんなベルト2度と挑戦しない」って言ったくらいなんです。自分は歴史に名を刻みたいんですよ。初代って歴史的なことで、ずっと名前が残るじゃないですか。でも3代目って何が残せるかなと考えた時、記録と記憶だなと思って。IWGPと名がつくすべてのベルトで(連続)最多防衛記録っていうのはオカダ・カズチカさんの13回なので、その13回を超える。1年以上このベルトを巻いてるんですけど、13回以上防衛したらなかなか超えられない記録を作れるし、今年に入ってからはIWGP(女子のタイトルマッチで)はものすごい死闘を繰り広げられてると思ってるので、こういう試合を続けていったらみんなの記憶にも残るベルトになるから、IWGP・イコール・岩谷麻優っていう印象にするっていうのが一番の目標ですね。 ――IWGP女子王座は、赤いベルト(ワールド・オブ・スターダム)とはまた意識が違いますか? 岩谷 確かにIWGPは、結構プレッシャーがデカイかもしれないですね。 ――IWGPの4文字を背負うことでやはり責任感が違いますか。 岩谷 新日本プロレスのリングとか海外のリングとかで試合する時、女子のプロレスを初めて見るお客様とか、テレビでは見たことあるけどあんまり知らないお客様も多くいらっしゃるんです。その中で絶対、“女子もスゲエな”“男子に負けない迫力あるね”“今度ちょっと女子も見に行こう”って思ってもらえるような試合をしないといけない闘いなので。赤いベルト、白いベルト(ワンダー・オブ・スターダム)ってスターダムで争ってるベルトなので、そのなかではずせない評価をっていうのはあると思うんですけど、IWGPは自分がちゃんと女子プロレスを知ってもらう入り口になってもらわないといけない。だから、はずした試合はできないっていうプレッシャーはあります。そういう意味で、ちょっと難しいベルトですね。 ――実際、新日本プロレスのリングで防衛戦をしたときなど、スターダムのお客さんの反応と違った部分は感じましたか? 岩谷 最初に新日本さんに出させていただいた時はMSG(マディソン・スクエア・ガーデン、2019年4月6日=現地時間。ROHとの合同興行)で、そのあとが東京ドーム(2020年1月4日)だったんですけど、意外とあったかいなあという印象です。受け入れてもらえないんじゃないかなぁと思ってましたので。最初の頃は偏見っていうか、SNSでは「女子の試合なんて入れるなよ」っていうような声がすごく多かったので。だから試合するのが怖かったんですけど、意外と試合したら皆さん温かい雰囲気で。それが本当にうれしかったです。今は世間が変わってきてるじゃないですか。男子・女子どうこうじゃないみたいな。もちろんスターダムでタイトルマッチをやる時の方が声援は多いし、後押しもあるんですけど、新日本さんでは初めて(女子プロレスを)見る方たちが「オオッ!」って驚いたり、「そこで返す?」とか素のリアクションで。そういう声も聞こえてくるのでうれしいですよね。 ――逆にそういう反応が新鮮に感じられたりします? あるいは、「エッ、これでこんなに反応あるの?」って感じたり……。 岩谷 そういうのもありますね。スターダムでは見慣れた技であっても、新日本さんのファンからすれば見たことない技であったりとか。女子は特に体が柔らかいので、ジャーマンの角度にしてもすごかったり。そういう時の反応は面白いですね。その中で岩谷麻優のタオルとかグッズを(持ったファンを)探すのも楽しいですね。 (つづく) <プロフィル> 岩谷麻優(いわたに・まゆ)…1993年2月19日生まれ、山口県美弥市出身。新団体設立に伴う新人募集の記事を見て応募。スターダム1期生として2011年1月23日、新木場1st RINGの星輝ありさ戦でデビュー。2014年7月27日、名古屋大会で脇澤美穂を破って王座決定トーナメント優勝、白いベルト(ワンダー・オブ・スターダム)を獲得する。翌2015年、シンデレラ・トーナメント制覇。以後、ゴッデス・オブ・スターダム、ハイスピード、ワールド・オブ・スターダム、アーティスト・オブ・スターダム、SWA世界各王座を獲得。2018年には「5★STAR GP」優勝を果たし、2023年4月23日には横浜アリーナでメルセデス・モネを破って第3代IWGP女子王座に就き、現在も同王座を保持する。愛称は「世界に轟くスターダムのアイコン」。
週刊プロレス編集部
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