和歌山県のクビアカツヤカミキリ被害 湯浅町でも確認 5市6町に拡大
ウメ、モモ、サクラなどの樹木を枯死させる特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の被害について、和歌山県は11日、湯浅町で初めて確認されたと発表した。同県内で被害が確認されたのは5市6町となり、県はさらなる拡大を懸念し、注意を呼び掛けている。 被害は今月4日に有田地域では初めて有田川町で確認された。これを受け、同町の発見地点から半径2キロのウメ、モモ、スモモなどの樹木を調査した結果、新たに同町の1カ所のサクラの木1本、湯浅町の1カ所のスモモの木7本でクビアカツヤカミキリのふんと植物片が混ざった「フラス」と呼ばれる被害の特徴的痕跡が発見された。 クビアカツヤカミキリは成虫で体長3~4センチ。樹木の幹や樹皮の割れ目に産卵し、孵化(ふか)した幼虫が内部を食い荒らし、樹木を枯死させる。繁殖力が強く、効果のある農薬が少ないため、大きな農業被害が出る。 県内では令和元年11月にかつらぎ町の農園で被害を初確認。今回の調査で和歌山市、紀の川市、岩出市、橋本市、御坊市、かつらぎ町、九度山町、由良町、日高川町、有田川町、湯浅町の5市6町に被害が広がったことが確認された。県は調査を継続するとともに「見つけたらすぐに通報を」と呼び掛けている。