衆議院解散直前、福岡県の立候補予定者ら早朝から街頭へ…パンフレット手渡しや手を振りながら政策訴え
衆院は9日午後に解散し、事実上の選挙戦がスタートする。派閥の政治資金問題を受け、自民党は12人の非公認を決め、各地の選挙区情勢が混沌とする中、各党の立候補予定者らは早朝から街頭に立ち、主張を訴えた。 【写真】設置が始まった衆院選のポスター掲示板
「おはようございます」。9日早朝、福岡市南区の駅前で自民党現職議員はスーツ姿で、通勤客らに経歴や政策を記載したパンフレットを手渡していた。
政治資金問題発覚後、地元の有権者から厳しい意見が寄せられたという。今回の非公認決定を受け、「多くの国民は適切な処分を望んでいたので、厳正に処置されることは一定の評価をされるのではないか」と述べた。
「選挙戦では国の課題をどう解決していくかということをしっかり訴えていきたい」と話し、午後の衆院本会議に向けて上京した。
同じ時間帯、北九州市小倉南区の交差点には立憲民主党現職議員の姿があった。「任せてください、政権交代」と声を張り上げ、車や自転車で通勤、通学する人たちに手を振りながら政策などを訴えた。
新首相就任から短期間での解散となることに「想定して準備してきた。焦りはない」と自信を見せ、「小選挙区での勝利をいただきたい」と意気込む。
この後、地域の行事に顔を出し、上京するため空港へと向かった。陣営では選挙戦に向けた人員確保や配置などの検討を急いで行う。
一方、新人の候補も選挙に向けて準備を進める。次の衆院選で日本維新の会から立候補する男性も、昨年7月頃から立ち続けている福岡県糸島市の駅前でアピールした。
現在は事務員1人、ボランティア数人とともに準備に追われている。この日の街頭での活動後は、選挙に必要な書類を自ら役所に提出しにいくという。男性は「支援団体や組織があればいいが、慣れていない中で事務手続きがあるだけでも活動が抑制されてしまう」とこぼしながらも、「今できる最大のことをやっていきたい」と力を込めた。