2025年新課程共通テスト「社会」はどうなる? 出題範囲や変更点を試作問題から解説!
国公立大学二次試験や私立大学での総合科目の扱い
国公立大学の二次試験では、地理歴史や公民においては探究科目の分野のみからの出題が多いのですが、総合科目も範囲に含まれることがあるので注意が必要です。例えば、東京大学や京都大学では探究科目のみの出題となっていますが、北海道大学、千葉大学、大阪大学は総合科目も出題範囲となっています。 私立大学についても、地理歴史・公民の出題範囲は大学や学部によってさまざまです。例えば、早稲田大学は世界史・日本史が探究科目のみとなっていますが、上智大学は総合科目も含まれます。 また、同じ大学でも学部によって出題範囲が異なる場合もあります。例えば、慶應大学は経済学部・法学部で総合科目も含まれますが、商学部では探究科目のみの出題となっています。総合科目についても「世界史関連のみ」や「~年以降を中心に」のような注意書きもあるので、細かく確認していく必要がありそうですね。 出題範囲に総合科目が含まれる場合と探究科目のみの場合で、どのように出題内容に違いが生じるかは、実際の試験問題を確認してみないと判断することは難しいですが、自分が受験する大学の出題範囲は事前に募集要項を見て、しっかり確認しておくようにしましょう。
2025年新課程共通テスト「社会」のまとめ
今回の新課程への変更で、歴史総合と公共の新設や科目の再編成、配点の変更、2科目選択する際の組み合わせの注意点など、社会には押さえておくべき点が盛りだくさんでした。 特に総合科目は、共通試験や国公立大学・私立大学の入試の出題範囲に含まれることになりました。また、高校3年生で探究科目に選択しなかった科目の内容の一部が総合科目に含まれたりもするので、高1・高2からしっかり学習しておかなければ、高3になって学び直しが必要になる可能性も出てきます。 今から学校の授業をしっかり聞いて、定期試験ごとに知識を深めていくことが大切になってくると思います。 また、試作問題を見てもわかるように、試験時間は変わらないものの、どの科目に関しても従来よりページ数が増えているため、知識だけではなく、複数の資料やデータを基に考察しながら、思考力・判断力・情報処理能力も問われる形になっていきます。普段の勉強から時事的なテーマについて主体的に興味を持ち、教科書や問題集だけではなく、資料集も活用して学習を進めましょう。 また、一問一答など知識の暗記だけでは太刀打ちできないので、総合科目に必要な視点を参考書で身につけた上で、共通試験の過去問や実戦問題集を利用して、早めに対策していくことをおすすめします。
鈴木優志