【ラグビー】帰ってきたトゥーロン。
「今の世の中、誰もがスマホを持っている。スマホでたくさんの情報を得ることができる。素晴らしい道具だ。でもスマホに集中し過ぎて、近くにいる人とコミュニケーションをとることを疎かにし、距離を作り、時には混乱が生じている。そんな世の中だから、社会的、教育的価値が求められる。このプログラムで、子どもの教育に貢献し、ひいては社会に貢献することが目的だ。これは今日のラグビークラブの存在意義でもある」とまで言う。 トゥーロンというラグビーが根付いている街でも危機感を感じているのだろうか? 「確かに、ここはラグビーの文化がとても強い。でもそれだけでは足りない。こういう様々なアクションを通じて、意義を与え、人と人がつながる価値を創る。そうすることによって、サポーターではなくても、このクラブに好感を持ってくれる人が増える。それが大きな違いを生む。だから時間をかけてでもこういう活動をしていかなければならないのだ」 闘将ミニョニが率いるトゥーロンが、どんな歴史を創っていくのか楽しみである。 「クラブにとっても、今の若いチームにとってもプレーオフ進出はとても重要なことだった。過去から受け継いだレガシーは少し重たかったが、いまの選手が、ようやく彼らのやり方で彼らの歴史を書けるようになったことを誇りに思う。みなさんにも過去ではなく、このチームを見て、そして未来を見てほしい」とミニョニHCは訴えている。 この週末(6月15日)はラ・ロシェルをホームに迎えて準々決勝。ぜひともスタンドを埋めるサポーターと準決勝進出の喜びを分かち合いたいところだ。 ラ・ロシェルも今季は主力の負傷・不調・不在で苦労したが、主力が揃い、ようやく調子を上げてきており激しい戦いが予想される。 先週のスタッド・フランセ戦(6月8日)は前半にミスが続き、後半追い上げるも及ばずに20-23で敗れて悔いを残した。 このパフォーマンスのムラをどう抑えるかが勝利の鍵となりそうだ。 (文:福本美由紀)