新年に「ヘビー」な幸せを ヘビ巻き付くエッフェル塔型「かかし」点灯 干支の「巳」にちなみ/兵庫・丹波市
兵庫県丹波市市島町南集落の農道沿いに、今年のパリ五輪から着想したエッフェル塔型のかかしが設置され、来年の干支「巳」にちなんだヘビが巻き付いている。同集落の住民有志が「南里栄(ミナミリエ)」と題し、正月前に毎年行うイルミネーションとして夜に点灯する。秋に同町内で開かれた「案山子まつり」に出展した力作をアレンジした。制作者は「『ヘビーハッピー』(大量の幸せ)、カモン」と願う。 ヘビの顔は、昨年の同まつりに出展したかかしの顔をカッターで削り、形を整えた。舌が出ており、やや怖い印象もあるが「邪(蛇)気をはらってほしい」という願いを込めた。 胴体には黒い排気ダクトを利用し、尻尾は発泡スチロールで成形した。黒や赤、黄色のペンキを塗って仕上げた。「巳」「南里栄」の文字を書いた白い看板の前にかかしを立て、胴体とつながって見えるように尻尾を看板に直接取り付け、「(看板に描かれた)イラストが飛び出してくるようなイメージ」に仕上げた。 毎年、看板に新年の干支や世相を反映したイラストを描き、夜にライトで照らしている。そばの網には、LEDライトでその年の西暦を表す数字を装飾している。エッフェル塔のかかしは今年、パリ五輪に合わせて制作。あまりの精巧さに周囲から反響の大きかったかかしを「もったいない」と、年末のイルミネーションで”再利用”することにした。 制作に関わった尾松裕介さん(49)は「日本では今年、大地震や水害に見舞われたが、来年は良い年になってほしい」と話す。 来年1月中旬まで設置予定。午後5時半―午前零時ごろまで点灯する。
丹波新聞社