東京・東大和市 積極的な中途採用、今年も実施へ…経験豊かな人員確保へ
東京・東大和市は、今年も積極的に中途での経験者採用を実施する方針を示しました。 東大和市の和地仁美市長は「外から来た異分子と言えばいいのかな。化学反応が起きていると思う」と話し、去年=2024年の経験者採用で新たに仲間に加わった職員の働きに手応えを感じています。和地市長はまた「仕事の中で信頼すると、改善の提案をしたいというスタンス。皆さん大人ですよ」と評価します。 東大和市は子育てや介護などを機に仕事を辞めて再就職を希望している男女を支援しようと、2024年から採用条件を緩和しました。さらに年齢の上限をおおむね30歳から45歳まで引き上げたほか教養試験を撤廃し、論文と適性検査、面接で「人物重視」の内容に変更しました。その結果、申し込んだ人は318人で、21人の男女が7月に採用されています。採用された21人のうち、年齢の上限が引き上げられた層に当たる31歳から45歳までの人は男女合わせて18人だということです。 市長とスケジュールの確認をしていたのは、市長室で働く安藤さやかさん(42)です。安藤さんは去年6月まで外資系の家具販売店で空間デザインの仕事をしていましたが、前回の経験者採用を受験し、7月から勤務しています。安藤さんは10年ほど前にも採用試験を受験しましたが、その時は合格できませんでした。安藤さんは「年齢枠が引き上げられると聞いて、リベンジしたいと思って受験した」と話します。いまは秘書業務の傍ら、庁舎内のレイアウトを提案するなど、空間デザインの仕事で培った知識を生かしています。安藤さんは「まだ市長には伝えていないが、いつかはワークショップの企画デザインなど、モノを形にするようなことに携わりたい」と語ります。 和地市長は「『サッカーには自信がある。あれだけサッカーを頑張ってこられた自分だから、きっとマラソンもできるだろう』というようなマインドの人に来てほしい」と話し、役所の業務は多岐にわたるため、経験がない仕事でも新しいことと受け止め、面白がってくれる人を採用したいとしています。 東大和市の経験者採用の条件は職務経験が3年以上ある人で、パートやアルバイトの経験でも応募できます。申し込みは2月16日まで受け付け、7月に採用する予定です。