2023年の冬ボーナスは過去最高水準に。ただし9割の人は「お小遣いが増えていない」
年末が近づくと、毎年話題となる「冬のボーナス」。 厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、2023年の夏季の平均支給額は「39万7129円」であり、昨年よりも増額していることから、冬のボーナスも増額の見込みが高いとされています。 【図表1】~【図表7】2020年と比較したお小遣いの実態調査の結果。ボーナス平均は「80万28円」 近年では夏季・冬季ともにボーナスが増加傾向となっていますが、果たしてお小遣い事情はどのように変化しているのでしょうか。 本記事では、実際の調査データをもとに2020年と現在のお小遣い事情の変化について紹介していきます。 2023年の「冬季ボーナス事情」と「値上げラッシュ」についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
2023年の冬季ボーナス事情と値上げラッシュについて
お小遣い事情の変化を紹介する前に、まずは2023年の「冬季ボーナス事情」と「値上げ事情」について解説していきます。 一般財団法人 労務行政研究所による「2023年の冬のボーナスの妥結⽔準調査」では、全産業187社の平均金額は「80万28円」となり、2022年と比較して1.5%増加傾向となりました(【図表1】参照)。 2020年以降から新型コロナウイルス感染症の影響によりボーナスが減少傾向になりましたが、昨年から徐々にボーナス額が回復しています。 今年は1970年の調査開始以来、初めて80万円台となりました(【図表2】参照)。 新型コロナウイルス感染症が落ち着き、徐々に経済が回復の兆しを見せ始めている日本ですが、昨年から物価上昇が続いています。 株式会社帝国データバンクの調査によると、2023年の食品値上げ品目は累計「3万2189品目」であり、前年と比較すると124.9%も値上げされています。 このように、ボーナスは増加している一方で物価上昇が続いている日本ですが、果たして値上げラッシュが始まる前の2020年と比較した「お小遣いの変化や実態」はどのようになっているのでしょうか。 次章で詳しく紹介していきます。