政令指定都市のスタートアップ支援金ランキング!5位は横浜市、4位は仙台市、ではトップ3は?
■スタートアップ向けファンドへの資金拠出や起業家教育などに取り組む政令指定都市 いくつかの政令市では、スタートアップを支援するためのファンドに資金を拠出してファイナンス面でスタートアップを支援をするプログラムが組まれている。札幌市は今年度の当初予算で官民ファンドに2.5億円を拠出しており、また浜松市もファンドサポート事業に予算を2.8億円確保している。 浜松市のファンドサポート事業は、浜松市が認定したベンチャーキャピタルによる出資等での資金調達を浜松市に拠点を設けたスタートアップ企業に支援するものであり、ファンド経由でエクイティファイナンスとデットファイナンスでの資金供給を行うとともに、浜松市も交付金を付与することでスタートアップの支援を並行して行うスキームとなっている。
スタートアップの初期のフェーズ(シード・アーリー期)における支援として、事業アイデアの実証実験や、ピッチイベントでの事業アイデアのピックアップおよび事業の伴走支援等があり、多くの自治体がその支援プログラムを組んでいるが、スタートアップを支援するファンド等の資金拠出サポートは、事業を拡大するスタートアップのミドル・レイター期の安定成長局面において有効な支援であるといえる。 スタートアップ支援向けのファンド組成は、都道府県のスタートアップ支援ランキングの記事で紹介したとおり、東京都も今年度に予算を確保しており、女性起業家向けのファンドに40億円、「官民連携インパクトグロースファンド(仮称)」に都は100億円拠出する。
若者向けの起業家(アントレプレナー)教育は、短期的に効果が現れる施策ではないが、スタートアップ施策として重要な施策の1つである。政令市の中では、千葉市が「ちばアントレプレナー教育コンソーシアム」の運営を、浜松市も「Doer Tribe Hamamatsu」(ドゥア・トライブ・ハママツ)という浜松市内の学生向けコミュニティの運営を支援事業として取り組む。 また小中高生向けのアントレプレナー教育の取り組みも、仙台市、静岡市、名古屋市でプログラムが組まれている。小中高校にて学生に起業家精神を養う活動をおこなうことで「起業家の種」を育て、未来のスタートアップのプレイヤーを増やすことが狙いだ。東京都も同じく今年度の予算でアントレプレナーシップ育成プログラム推進事業に8000万円確保している。