【F1】角田裕毅よりローソンが勝る理由をホーナー代表が列挙「潜在能力」「倫理観優れている」
F1レッドブルが来季のドライバーに、姉妹チームであるRBの角田裕毅(24)ではなくリアム・ローソン(22)の昇格を決定したことを受けて、人事の最終決定権を持つクリスチャン・ホーナー代表が選考の理由を説明した。 角田はRBで4年間実績を積み、特に今季はマシン性能が劣る中で何度も驚異的な快走を見せて急成長。チーム内外から高い評価を得ていた。ファンやメディアからも実力、実績ともに角田がローソンを圧倒的に上回っていると支持されたが、人事権を掌握するホーナー代表は以前から角田の昇格に消極的な姿勢を崩さず、結局ローソンの昇格を決断した。 ホーナー代表はチームを通じて「リアムのパフォーマンスは、彼が優れた結果を出す能力があるだけでなく、最高のドライバーたちと競い合ってトップに立つことを恐れない本物のレーサーであることを証明した」とローソンを絶賛した。 さらに、米スポーツ専門放送局「ESPN」英国版では、なぜ角田ではなくローソンを選んだのか具体的に説明した。 「2人の差は非常に僅差だった」というホーナー代表は「ユウキは非常に速いドライバーだ。彼には3~4シーズンの経験がある。アブダビでのタイヤテストでは非常に良い仕事をして、エンジニアたちは彼のパフォーマンスに感銘を受けた」と評価する一方で、ローソンには角田よりも勝っている点がいくつかあると力説した。 「リアムの場合、彼のレース分析を見てみると、彼が出場したレースのペースはわずかに(角田よりも)優れていた。予選のペースはユウキと非常に接近している。リアムの潜在能力は、グランプリを11回しか経験していないことを考えると、今後ますます良くなり、強くなる一方だと想定する必要がある。彼は真の精神的な回復力とタフさも示した」。つまり、ローソンのほうが伸びしろがあるというわけだ。 また「リアムに関して特に印象に残っているのは、彼がいかに多才であるかということだ。彼はどんな状況でもうまく対処する。ダニエル(リカルド)が指を骨折した後の(代理出場による)デビューを覚えているだろうか。彼はアウトラップでマックス(フェルスタッペン)と競い合っていた」と指摘して「彼は、そういう気骨のあるレーサー精神を持っているんだ」と強調する。 さらには「エンジニアたちは、今年の彼のレースを通して彼と一緒に仕事をすることを楽しんできた。彼は仕事に対する倫理観も優れている」。角田よりも精神面で成熟しているとの持論も展開した。 角田の〝不可解落選〟は波紋を広げているが、ホーナー代表の説明で沈静化するだろうか。
東スポWEB