高垣麗子さん二度の離婚を経て「いっぱい悩んだ後の“決断”なら前に進める」|VERY
「時間が経てば忘れる」なんて信じられなかったけれど
──長く落ち込んだあとで、浮上するタイミングやきっかけはありましたか? 当時は、「今は、つらいと思うけれど、時間が解決してくれるよ」と多くの方が言ってくれました。いくら励ましてもらっても、当時は「そんなはずない!」と思っていたのですが、今、振り返ってみると時が解決するというのは本当にその通りでした。30代は激動の時代でとにかく目まぐるしかったですが、どんな経験も無駄じゃなかったと今は思います。。 ──VERYの読者は既婚・育児中の人が多いです。高垣さんにとって「結婚」とはどんなものですか?「またしてみたい」とか「もうこりごり」といった思いはありますか? 今となると、結婚って「肩書の一つ」とか「一種のシステム」という感じがするんです。結婚する、しないにかかわらず、「この人と一緒にいたい」と思う気持ちが大事であって、結婚することがすべてじゃないし、結婚という形が絶対ではないなと思います。結婚は「もうこりごり」とはまったく思っていません。離婚した直後は、もう結婚はいいやと思うこともありましたが、そのあと二度目の結婚もしました。結局、その方ともお別れすることになりましたが。結婚したいかと聞かれたら、今は、相手もいないので考えられないですが、今後、この人ならと思える人が現れたら、結婚という形だけにこだわらずとも、一緒にいたいと考えると思います。
「男運のない人」と言われることも……
──エッセイの中で印象に残っているのが、「離婚を二回すると男運がない人と言われてしまうのか」と感じたという話です。とはいえ、結婚生活が継続しているから幸せ、相手選びに成功したとは限らないはず。「結婚しているけれどつらい」「夫婦関係に悩みがある」人もたくさんいます。 いっぱい悩んで当たり前だと思っています。私もとことん悩んで自分と向き合って答えを出したので、離婚したこと自体に後悔はありません。私は何かアドバイスできるような立場ではないけれど、最終的に決断をするのはご本人のはず。「離婚する、しない」に限らず、悩んで、悩みまくった末の人生の選択なら、その決断に自信をもっていいと思います。 ──悩んで、悩んで……決断のときはやってくるものですか? やってきます!(断言) 私自身、つらい出来事も経験して「人ってそんなに強くはないけど、弱くもないんだな」と実感しました。「もうダメ。無理だ」と思っても、乗り越えられるとき、進む道が決められるときがきっとやってくる。それだけは伝えたいです。
PROFILE 高垣麗子(たかがきれいこ) 1979年、東京都生まれ。『プチセブン』専属モデルとして1994年にモデルデビュー。以後、ファッションモデルとして『JJ』『AneCan』『STORY』など女性誌を中心に幅広く活躍。食べることが大好きで、発酵食品マイスターなどの資格を持つ。2017年に出産、一児の母。 取材・文/髙田翔子 へア&メイク/森野友香子(Perle management) 撮影/秋山博紀 ※衣装はすべて高垣麗子さんの私服です