阪神の才木浩人、侍ジャパン先発の柱へ…大谷翔平からの被弾バネに飛躍し初選出
今月開幕する野球の国際大会「ラグザス プレミア12」で、日本代表「侍ジャパン」に初選出された阪神の才木浩人(25)は、代表相手に味わった苦い経験をバネに成長を遂げた。大会では先発での起用が見込まれており、「真っすぐで攻めていくところを見せたい」と意気込んでいる。
宮崎市内で行われている合宿3日目の10月31日、初めてブルペンに入り、直球を中心に30球を投じた。「すごい球が来ていた」と球を受けた坂倉(広島)。才木は「体のバランスや試合球の感触を確かめた。(調子は)まずまず」と、淡々と語った。
才木は昨年3月、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を控えた日本代表と阪神の強化試合で先発。大谷(米ドジャース)に対し、フォークボールでタイミングを外したにもかかわらず、中堅席まで打球を運ばれた。「すごく悔しかった。そこから、自分に求めるレベルが高くなった」と振り返る。
「球界で一番と言われる投手に」
その経験が飛躍につながった。プロ8年目の今季は、自身初の2桁勝利となる13勝(3敗)を挙げ、防御率(1・83)や奪三振数(137)でもリーグトップクラスの成績を記録。井端監督は「球に迫力がある」と評価し、戸郷(巨人)らとともに、先発陣の柱として期待を寄せる。
合宿中は高橋宏(中日)とキャッチボールのペアを組んでおり、投球時の体の使い方などを観察しているという。「球界で一番と言われる投手になるのが目標。今後につながる期間にしたい」と才木。初めて臨む国際大会の舞台も、もう一回り成長するためのきっかけとする。
(大背戸将)