シガニー・ウィーバー、「エイリアン3」を擁護
シガニー・ウィーバーが、ファンの間で評価の低い「エイリアン3」を「良い映画」と高く評価し、話題を呼んでいる。 1992年に公開された「エイリアン3」は、「エイリアン」シリーズの3作目として大きな期待を集めたが、制作過程で数々の困難に直面。脚本の度重なる書き直しや、当時は新人だったデビッド・フィンチャー監督と制作会社20世紀フォックスとの対立など、問題が山積みだったと伝えられる。結果として、多くのファンや批評家から失望の声が上がり、シリーズの中でも評価の低い作品として認識されてきた。 しかし、主演を務めたウィーバーは、このたび米Deadlineの取材で「デビッドと仕事ができて素晴らしかった」と語り、「私たちは良い映画を作ったと思う」と作品を擁護。フィンチャー監督が最近になって本作を否定したことを聞き、「それは残念」と述べている。 ウィーバーは、フィンチャー監督の奮闘ぶりを高く評価。「デビッドは毎日電話をかけ、翌日に撮影したいものを撮影するために戦わなければならなかった」と当時を振り返る。一方で、スタジオのサポート不足を厳しく批判。「新人監督を起用するという素晴らしいアイデアを持ちながら、その人物をサポートしないのは非常に愚かだった」と指摘した。 さらにウィーバーは、「エイリアン3」の制作時期が、ハリウッドの姿勢が変化する転換点だったと分析。「スタジオが『素晴らしい映画を作ろう』から『お金を失わないようにしよう』に変わった瞬間だった」と語り、当時の映画産業の変化を鋭く指摘している。 主演による予想外の高評価は、長年低く評価されてきた「エイリアン3」の再評価につながる可能性がある。ウィーバーのコメントは、作品の制作背景や当時のハリウッドの状況を考慮に入れた上での評価であり、「エイリアン3」を新たな視点で見直すきっかけとなるかもしれない。