バレー男子パリ五輪代表選考が佳境…世界1位から10得点の23歳を指揮官高評価「期待通りエネルギーを与えた」
◆バレーボール ▽ネーションズリーグ男子福岡大会 ポーランド 3(25―17、25―15、25―20)0 日本(7日、北九州市西日本総合展示場) 1次リーグ第2週で、パリ五輪の出場権を持つ日本は、昨年大会覇者で世界ランク1位のポーランドに0―3で2敗目(5勝)を喫した。石川祐希(28)=ペルージャ=や高橋藍(らん、22)=サントリー=ら主力を温存し、前戦のドイツ戦(5日)から先発全員を入れ替えたが、強敵から1セットも奪えずに12連敗。12人に絞られる五輪代表争いでは大塚達宣(たつのり、23)=パナソニック=がチーム最多に並ぶ10得点でアピールした。次は8日にスロベニアと対戦する。 ドイツ戦から先発6人を入れ替えた日本は、世界1位のポーランドに力の差を見せつけられた。第1セット(S)から相手のライトからのスパイクに苦しめられて、セットカウント0―3の完敗。途中出場し、12本中9本のスパイクを決めてチーム最多に並ぶ10得点の大塚は「コートに入った時に雰囲気をつくれるのも僕の持ち味」と胸を張った。 パリ五輪切符を既に持つ日本にとって、今大会は代表選考の場でもある。補欠を含めた18人から12人に絞られる中、アウトサイドヒッター(OH)は石川、藍がほぼ当確。残る2枠を大塚、甲斐、富田らが争う。この日は補欠から登録された大塚が好機を生かした。第2S中盤の劣勢で入るとライトから強打で得点。第3Sはスタートで出て19―24から相手守備の前にショートサーブを突き刺した。イタリア1部ミラノ入団内定の23歳は持ち前の攻撃力を示し「試合中は選考が頭にないぐらい集中した。個人では満足というか、できたことは多かった」とうなずいた。 フィリップ・ブラン監督(64)も「期待通りエネルギーを与えた」と大塚を高く評価した。8日のスロベニア戦も、指揮官は大塚を出場選手に登録する意向だ。「もっと精度を上げたい」と、大塚は2大会連続五輪代表入りへ生き残りをかける。(宮下 京香) ◆バレーボール男子のパリ五輪 1次リーグは出場12チームを3組に分け、1回戦総当たりで順位を決める。各組2位までと3位の成績上位2チーム、計8チームが決勝トーナメントに進む。1次リーグの組分けは、A組に開催国フランス、B組に世界ランク1位、C組に同2位が入る。同3~5位、同6~8位、同9~11位がそれぞれ抽選によって各組に振り分けられる。世界ランクは6月26日付に基づく。
報知新聞社