52年ぶりの金メダル獲得に期待が高まる男子バレー。ダブルエースの石川選手と（右）と高橋選手

〈7月27日に幕を開けた『パリ五輪』。史上最多58個のメダルに輝いた東京五輪に続き、今大会もメダルが期待される競技が目白押しだ。注目競技の見どころを、レジェンドたちに徹底取材。日の丸アスリートのメダルラッシュに酔いしれよう！〉 【オーラ全開！】お似合い…！バレー日本代表「エース夫婦」古賀＆西田のショッピング姿…！ ◆石川祐希（28）(右)・ 高橋 藍(らん)（22） 男子準決勝　8月7日23：00～（フジテレビ系列） 　　　決勝　8月10日20：00～（TBS系列） 日本時間７月21日、パリ五輪を目前にした強化試合で世界ランキング1位のポーランドに３ー２で勝利し、最高の弾みをつけたバレーボール男子日本代表。’72年のミュンヘン五輪以来、52年ぶりとなる金メダル獲得に向けて日本中の期待が高まっている。そんなチームの中心にいるのが、石川（祐希）と高橋だ。元バレーボール女子日本代表の栗原恵氏が、ダブルエースを絶賛する。 「石川選手はどこをとっても超一流。チームがピンチの時は『石川にボールを集めろ』と監督が指示を出すほど、絶大な信頼を得ている。〝日本のバレーボール界の大谷翔平〟のような存在として、世界的にも実力が認められているプレイヤーだと思います。パリでは、見ている人の胸を熱くさせるようなプレーに期待したいですね。 高橋選手はディフェンス能力が高い。世界のトップチームはサーブが強い選手が多いのですが、高橋選手がいれば相手サーブに崩されずに、安定したボールをセッターに供給できます。彼が多彩な攻撃の軸を作っている。チームの中で大きな役割を担っていると思いますね」 ここ数年の男子バレーの躍進については、こう分析する。 「海外に挑戦する選手が増えたことが大きい。世界のトップレベルを体感して、そこで得た学びを日本のチームに持ち帰る。そうした選手の背中を見て自分も世界を目指そうという人が増える。非常に良い流れができていると思います」 ◆古賀紗理那（28）・ 石川真佑（24） 女子準決勝　8月8日23：00～（NHK総合） 　　　決勝　8月11日20：00～（テレビ朝日系列） パリ五輪の前哨戦ともいえる国際大会『ネーションズリーグ2024』で準優勝を果たした女子日本代表は、石川（真佑）と古賀というこちらもダブルエースがチームを牽引する。栗原氏が続ける。 「石川（真佑）選手は昨年からイタリアリーグ・セリエＡでプレーすることで急成長しました。世界最高峰を経験したことで、持ち味だったスパイクにさらに磨きがかかった。イタリアはブロッカーのレベルが高いので、ただ打つだけではなく、相手の指先を狙ったりフェイントを入れたりすることが必要ですからね。身長で引けを取る日本チームにとって、彼女のようなスパイカーは貴重な存在です。 古賀選手は、今が一番良い状態といっても過言ではありません。安定感のあるディフェンスに加え、攻撃の手数も多い。相手を混乱させるプレーに期待したいですね。彼女は今回のオリンピックで現役引退を表明しているので、人生の集大成ともいえる戦いをみせてくれるはずです」 男女共に「メダルを狙えるチーム」で、「歴代最強チームと言っていい」と栗原氏は太鼓判を押した。 「結果だけではなく、バレーの面白さが伝わる試合運びを見せてくれるでしょう。今までバレーを観たことのない人でも盛り上がって楽しんでもらえるはずなので、ぜひ注目してもらえたら」 パリ五輪でのアベックメダルが、俄然、現実味を帯びてきた。 『FRIDAY』2024年8月9日号より