【健大高崎－下関国際】下関国際の2番手・古賀＝阪神甲子園球場で2021年3月19日、津村豊和撮影

　第93回選抜高校野球大会は第1日の19日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われ、下関国際（山口）のエース左腕、古賀康誠投手（2年）はリリーフで登板して自責点0と存在感を示したが、健大高崎（群馬）に敗れチームをセンバツ初勝利には導けなかった。 【健大高崎VS下関国際の試合を写真特集で】 　2点をリードされて迎えた八回。三ゴロ失策と盗塁などで1死二塁とされ、昨秋の公式戦で3本塁打をマークしている健大高崎の4番・小沢に右越え適時二塁打を浴びた。さらに別の失策も絡んでこの回計4失点。「味方が自滅しても自分が抑えないといけない」。悔しさをかみ殺した。 　昨秋の中国大会では3試合で先発を任されたが、甲子園では「万全ではない」（坂原監督）という理由で、先発のマウンドには同じ2年生の背番号18、松尾が上がった。 　「たとえ万全でなくても1番を背負っている責任がある」。初回からブルペンで準備。三回途中からマウンドに上がり、直球は130キロ前後ながら武器のスライダーは精度の高さがあった。左打者には外角低め、右打者にはひざ元をピンポイントで突いた。「恐れず投げた。打たれる気はしなかった」。七回までは強打線を1安打無失点に封じていただけに、絶対の自信を持つスライダーが「甘く入った」という小沢への1球を悔やんだ。 　新2年生が先発メンバー9人中6人を占めた若いチーム。伝説的な左腕、江夏豊にあこがれる16歳には、まだ3度、甲子園の土を踏むチャンスがある。【高橋秀明】 ◇全31試合を動画中継 　公式サイト「センバツLIVE！」では、大会期間中、全31試合を中継します（https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2021）。また、「スポーツナビ」（https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/）でも展開します。