ドジャースvs.パドレス、西地区ライバル対決はパドレスが有利?ナ・リーグ ディビジョンシリーズ
また、仮にマスグローブの復帰が、このシリーズに間に合わなかったとしても、ワイルドカード第1戦で先発登板し、7回無失点と快投したマイケル・キングを始め、温存されたダルビッシュ有、そしてマーティン・ペレスと駒は充実している。
また、シーズン後半の躍進を支えたブルペンも、ワイルドカードをスイープしたことから、フレッシュな状態でロサンゼルスへ乗り込める。
対するドジャースは、史上初の『50-50』を達成した、MLB最高のスーパースターである大谷翔平が、2週連続週間MVPと9月の月間MVPを獲得するなど、無双状態にあるものの、その大谷とMVPトリオを形成するムーキー・ベッツが調子を落としており(9月の月間打率は.258)、フレディ・フリーマンに至っては足首の負傷により、万全な状態でシリーズに臨むのが難しいそうなのが、頭の痛いところ。
先発ローテーションもしっかり計算できるのは、第1戦で先発マウンドに上がる山本由伸と、第2戦で先発起用されるであろうジャック・フラハティのみと、かなり手薄な状況となっている。
山本はシリーズが第5戦を要した場合、その勝者総取りの一戦でも起用されることが考えられるが、ルーキー右腕は負傷者リストからの復帰後、いずれの試合も投球数が、80球未満だったのが懸念される。
また、フラハティも先発したレギュラーシーズンの上がり3試合で、14回を投げ10失点と、最後に安定感を欠いたのは気掛かりなところ。パドレス同様、ドジャースもブルペンは充実しているが、勝負が第4戦以降へもつれた場合、心配材料しか見当たらないウォーカー・ビューラーを含む先発陣が、ある程度のイニングを稼げないと、ブルペンも苦しい状況に追い込まれるだろう。
以上を鑑みると、勢いに勝るパドレスに対し、ドジャースは「地力」だけでどこまでやれるのか、と言うのがこのシリーズの論点となりそうだ。
J SPORTS 編集部