なぜ、お酒を飲むと「気持ち悪くなる」「吐いてしまう」? 簡単な予防・対処法を解説!
お酒を浴びるほど飲んで、夜中にトイレに顔を突っ込んでいた経験のある人、手を挙げて。ほとんどの人が、飲み過ぎの落とし穴については熟知しているはず。飲み過ぎた翌朝は、口の乾きや疲労感、頭痛、吐き気など不快な症状のオンパレード。本当にひどい場合は吐いてしまうことも。 【写真】え?あの人も!? アルコールを飲まない57人のセレブたち お酒を飲んだ翌日につらいと感じるのは、前夜の行いの影響が大きいのは間違いない。 しかし、うずくまって「ああ、あの最後の1杯が余計だった」と後悔しながらトイレの神様に祈る間、あなたの体はというと有害物質を排除するために忙しく働いている。だから、嘔吐するのは不快かもしれないけれど、これだけは覚えておこう。体の働きのまま、自然に身をゆだねるのが常にベストなのだと。 Dr. Fox Online Pharmacyのデボラ・リー医師と、ロンドン・ブリッジ・ホスピタルのロンドン肝臓センターのマイケル・ヘネガン教授が、飲み過ぎた場合に起こる健康状態について説明し、頭痛などの不快な二日酔いの症状をコントロールするヒントと、医師の診察を受けるべき時についての詳細をシェアしてくれた。 注意:嘔吐は体が急性アルコール中毒に陥っていることを示唆するものなので、軽視しすぎるのはよくない。自分や知人に症状の疑いがあったら、すぐに医療の助けを受けること。
なぜ、お酒を飲むと「吐き気」をもよおすのか?
大好きなジン・トニックに "有害な味" などしないかもしれない。だが、残念ながらアルコールは毒素だ。アルコールを摂取すると、1時間あたり1ドリンクの割合でその毒素を分解するために肝臓内で酵素が働く。 アルコールを分解する過程で有害な化学物質が放出される。「アルコールは肝臓内でアセトアルデヒドに分解されます。このアセトアルデヒドの値が高くなり過ぎると、肝臓が対処できなくなり、過剰なアルコールを排除するために吐き出させるのです」とリー医師。 残念ながら、アルコールは肝臓に有害なだけではない。「アルコールは胃の粘膜を刺激して胃炎を引き起こします。これは胃酸過多になることで悪化するのです。胃の粘膜が弱くなると吐いてしまいます」と彼女は続ける。 とはいえ、飲み過ぎだけが飲酒後に嘔吐する原因ではない。以下の理由もアルコール摂取後に気分が悪くなったり吐いたりする原因であり、同時にそれらの原因を理解することは対処法を知ると同様であるとリー医師は言う。 〇空腹の状態で飲んだ:飲む前に、胃の中に炭水化物など何か食べ物を入れておくと、アルコールの吸収を遅くしてくれる。 〇十分に水を飲んでいない:飲んでいる最中に水を飲むのは、アルコールを薄め、水分を補給するという2つの点で重要だ。アルコールを飲むと余計トイレに行きたくなるので、脱水症状にもなる。 〇度数の高いアルコールを飲んでいる:例えばアルコール度数40%ほどのラムは、アルコール度数3~8%のビールより血糖値が上がるのが早い。 〇炭酸入りアルコールを飲んでいる:スパークリングワインやシャンパンの炭酸に含まれるアルコールは、他のものよりも吸収されるのが早い。 〇処方薬を服用中:例えば胃酸を抑えるシメチジンはアルコール代謝を遅らせる。抗ヒスタミンは、胃内容排出時間の値を高めることで知られ、アルコール吸収を早める。