夏の車内は想像以上のヤバさ! 車両火災もありうる「クルマのなかに置くべきでないもの」8選
炭酸飲料やスプレー缶よりも危険なもの
■ガスライター これも破裂したという話は意外と聞こえてきませんが、引火性の高いガスが中に封入されているモノなので、万が一にも破裂したら車両火災の原因になってしまいます。 ちなみにJAFがおこなった実験によると、破裂はしませんでしたが、樹脂部品が緩んだのか、中のガスが漏れ出てしまいました。このガスに引火すると爆発の恐れもあるので注意してください。 ■モバイルバッテリー 昨今もっとも危険を通知するアナウンスを見かけるのがモバイルバッテリーです。飛行機の預け入れ制限品になっていることからも、環境の極端な変化に弱いものだという認識を持つ人は増えていると思いますが、まだ対岸の火事的な油断があるように感じられます。 「モバイルバッテリー/発火」で検索すると、膨張したあとでガスが出て発火に至る光景を記録した実験データがいくつもヒットすることでしょう。リチウムイオン電池が出始めのころは、充電中にガスが発生したり引火したりするケースがあったようです。いまは格段に安心度は高くなったとはいっても、環境次第ではまだまだ発火の恐れは残っています。国民生活センターなどの機関やバッテリーのメーカーなどが注意喚起しているのはその危険性があるからなんです。 もっとも発火の危険性が高まるのは、ダッシュボードにモバイルバッテリーを置いてそれをクルマの電源から充電している状態です。充電時は内部のセル内での反応が活発になり高温になります。それに加えて直射日光で熱せられたら反応が過剰になり、いつ発火が起こっても不思議ではありません。 これはスマホやタブレットなどリチウムイオンバッテリーを内蔵する機器も同様です。 クルマに戻ったら内部が白と茶色の煙で充満して火も出ていた、なんていう姿を想像ししたくはないですよね。 ■ガソリン携行缶 さすがにこれはほとんど見かけませんが、少数ながらもあり得るケースとして挙げておきます。 ガソリン携行缶というのはその名のとおりにガソリンをもち運ぶ専用の容器です。一般の容器に比べて耐圧性や引火防止などの対策が施された容器なので、その安全性を拡大解釈している人がたまにいます。しかし市販のガソリン携行缶の多くは、80度にもなる環境での使用は保証していません。 実際はトランクルームに入れるケースがほとんどでしょうから80度にはならないとしても、万が一破裂した場合は炎上で済まずに爆発もあり得ますので、くれぐれも車内の放置はやめましょう。 ■クレヨンや口紅などの高温で溶けやすいもの これは致命的な被害とまでは行かないでしょうが、後始末がそれなりに大変なので注意して欲しいものです。 小さい子供がいる家庭では、移動中にお絵描きするためのクレヨンなどを置いていることもあるでしょう。これも日陰部分ならともかく、直射日光が当たるダッシュボードに置くと、わりと簡単に溶けだします。液体になったクレヨンは箱の隙間から流れ出し、気付いたら虹色の液だれがダッシュボードにできていた、なんてことになってしまいます。 これは口紅も同じです。お気に入りの高級なリップスティックは絶対に日照部分に置かないようにしましょう。 ■刺身などの生モノや生き物 これは分別の付く年齢以上の人なら、まぁやらないとは思いますが、ボンネットの上で目玉焼きが出来上がる動画のように、生モノは茹でモノに、野菜もぐったりして味が変わってしまうこともあります。生き物は……いわないほうがいいでしょう。 夏休みに昆虫採集したとき、その採集したものを日中の車内に放置するのはNGです。 さて、ここでは8種のものをピックアップしましたが、ほかにも高温で被害が起きかねないモノはいろいろあると思います。日照部分は触れないほどの高温になることを頭に入れて、できるだけ危険に感じるものは置かないようにしましょう。
往 機人