ドライバーは、『Qi10 MAX』から『Qi10』（コア）にスイッチ。シャフトは『スピーダーNXグリーン』の40グラム台のフレックスSに変更

昨年の『アクサレディス』でQTランキング181位だった山内日菜子が、主催者推薦からツアー初優勝を遂げた。史上最大の下剋上Vとして話題に。シード1年目の今年は、苦しい時期が続いたが、キャディバッグの中身を大胆に入れ替える策で見事2勝目を果たした。 山内はアイアンも『MCI』の70Rから60Sの『軽・硬』シャフトに変更。1軸で回るシンプルスイングもお届け【写真】 きっかけは父・克則さんの助言だ。5月の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」～8月の「ニトリレディス」までの15試合中12試合で予選落ち。「私が訳が分からなくなったので、全部任せたって言ってお任せしました」。ニトリ翌週の「ゴルフ5レディス」から、父の指示通りにクラブ変更を行った。 まずドライバーはテーラーメイドの『Qi10 MAX』から『Qi10』にスイッチ。シャフトは他社の50グラム台のフレックスSから、初優勝時と同じフジクラの『スピーダーNXグリーン』の40グラム台のフレックスSへシフト。4番ウッドは、ヘッドは替えずにシャフトをドライバーと同じく『スピーダーNXグリーン』の40Sに変更した。 そして、最も変わったのは7番から入っているアイアン。テーラーメイドのキャビティタイプの『P7CB』から中空タイプの『P770』にチェンジ。シャフトはフジクラ『MCI』の70Rから60Sとなった。 全体的にやさしい仕様に替え、シャフトはいわゆる『軽・硬（軽くて硬い）』。ただ、フレックスが異なる分、シャフト重量は数字ほどの差はなく「ドライバーは2グラムほど、アイアンは5グラムほど」（父）という。山内本人も「重さ自体はあまり変わらなくて、違和感なく振れていますし、逆に楽に振れるようになりました」。 予選落ちが続いていたときも、決してゴルフの調子が悪いわけではなかった。「練習場や練習ラウンドではいいショットが打てていたのですが、試合になるとうまくいかないことが多くて……」。練習と試合では緊張感や自身の力感が変わって、プロといえどもミスショットになることは増える。 「『P7CB』の時は、いいラインに飛んでいるのに花道で止まったり、手前のバンカーにつかまったり、今思えばありましたね。『P770』は多少そういうのも助けてくれます」と、中空モデルの“ミスヒットへの強さ”を感じている。 また、「『P7CB』は見た目のカッコ良さや打感とかすごく好きだった部分もあって使っていましたが……。結果が全てなので。結果が出たことで安心した部分もあるし、自信にもなりました」とも語る。5月～8月にかけて予選落ちが続いていたが、クラブセッティングをガラッと入れ替えた「ゴルフ5レディス」で単独2位に。9月のそれが今季初のトップ10入りでもあった。 打感や見た目にこだわることなく、スコアを求めた山内親子の選択が11月の歓喜につながったと言えそうだ。 【山内日菜子のクラブセッティング】 1W：テーラーメイド Qi10（10.5度／スピーダーNXグリーン 40S、45.5インチ） 3W：テーラーメイド Qi10（3HL、16.5度／スピーダーNXグリーン 40S） 7W：テーラーメイド Qi10（21度／スピーダーNXグリーン 50S） 5・6・7UT：テーラーメイド Qi10レスキュー（25・28・31度／MCH 50S） 7I～PW：テーラーメイド P770（MCI 60S） 50・54・58度：テーラーメイド ミルドグラインド4 PT：テーラーメイド スパイダーツアーX X7 BALL：テーラーメイド TP5X ◇　◇　◇ 今秋は話題のドライバーが次々に発売。関連記事【小祝さくらや原英莉花が即投入！　秋の新作ドライバーの性能早見表を作ってみた】を読めば、ピッタリモデルが分かる。